インタビュー
17日前

2020~21年の 「ホワイト企業大賞特別賞」 受賞を皮切りにホワイト企業認定を取得、 数々のアワードも受賞している医療法人社団勝榮会。 応募の動機は、 世間一般が考える 「ホワイト企業像」 への疑問だった。 (インタビューは入谷栄一理事長)
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──ホワイト企業認定やアワードに参加する理由を教えてください。
「当院はお恥ずかしながら離職率が低いとはいえません。 一般的にホワイト企業というと、 社員が辞めない会社、 定着率が高い会社というイメージが強いでしょう。 ですが今は終身雇用が当たり前ではない時代です。 どれだけ長く在籍していても、 社員が成長できず次のステップアップにつながらない会社は、 ブラック企業ではないかと考えています」

「各アワードに参加しているのも、 『ホワイト企業=定着率が高い企業』という社会の認識はおかしいのではないか、 という疑問からスタートしています。 単純に給与が高い、 終業時間が早い、 福利厚生が手厚いといった企業がホワイト企業とされている現状に、 チャレンジしたいという思いがあります」
──採用・教育に力を入れる背景に、 業界全体の人員不足への危機感はありますか。
「人間がいる限り医療は必ず必要とされますが、 人件費や材料費、 光熱費が上がる一方で診療報酬はそこまで上がらない状況を踏まえると、 今後は利益率が落ちていくでしょう。 地域でナンバーワンのクリニックしか残らない時代が来る可能性も高いと考えています」
「そういった厳しい時代に備え、 自分の給与を削ってでも人材育成に投資しておいた方がいいと考え、 開院から13年間『教育を経営の軸』にした理念経営を続けてきました。 広告などで『こうすれば採用がうまくいく』という話をよく見かけますが、 そんなにうまい話はありません」

──今後の展望を教えてください。
「毎年600人ほどの学生エントリーがありますが、 学生の採用は年々厳しくなっていると感じます。 新卒採用においてのライバルは医療関係だけではなく、 一般企業も対象です。 大手企業にも負けないよう、 当院ならではの特徴をアピールしていく必要があります」
「医療業界では先進的な取り組みをしていると自負していますが、 一般企業にとっては当たり前のことばかりではないでしょうか。 今後は他のクリニックとも手を取り、 医療業界における採用・教育制度のスタンダードを一緒に作っていきたいと考えています。 私がいなくなったら当院の取り組みが終わってしまう、 ということにはなってほしくありません」
研修は入職後3~6か月で課業を習得できる体制を整えており、 新卒はインターンシップの段階からその準備を始める。 部署ごとに製本したマニュアルがあり、 毎年新入スタッフが改訂版を作成することで内容を更新し続ける仕組みだ。
評価基準もすべて言語化して冊子にまとめており、 短期・中長期の事業計画ごとに求められるスキルを明示している。 当初は数枚の紙だったが、 毎年の改訂を重ねて現在は1冊の本になった。


編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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