【MARIPOSA】amivantamab+lazertinibがEGFR陽性未治療NSCLCでPFS改善
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HOKUTO編集部

1年前

【MARIPOSA】amivantamab+lazertinibがEGFR陽性未治療NSCLCでPFS改善

【MARIPOSA】amivantamab+lazertinibがEGFR陽性未治療NSCLCでPFS改善
EGFR遺伝子変異陽性の局所進行/転移性非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者の1次治療において、 amivantamab+lazertinibの併用療法の有効性および安全性について、 オシメルチニブ単剤を対照として比較検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験MARIPOSAの結果から、 無増悪生存期間 (PFS) の有意な改善が示された。韓国・Yonsei Cancer CenterのByoung Chul Cho氏が発表した。

背景

EGFR遺伝子変異は、 非扁平上皮進行NSCLCの15%~50%に認められるが、 現在の標準治療であるEGFR-TKIのオシメルチニブは治療耐性と病勢進行が避けられない。 第Ⅰ相試験において、 EGFR-MET二重特異性抗体であるamivantamabと第三世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるlazertinibの併用療法が、 有望な抗腫瘍活性を示した。

研究デザイン

対象

EGFR遺伝子変異陽性の局所進行性または転移性のNSCLC患者で、 以下の適格基準を満たす患者

  • 進行病変に対して未治療
  • exon 19欠失変異 (Exon19del) / exon 21のL858R点突然変異 (L858R)
  • 全身状態 (ECOG PS) が0、/1

方法

1,074例を以下の3群に2:2:1で割り付けた。

  • amivantamab+lazertinib群 (429例)
amivantamab1,050mg (体重≧80kgの場合は1,400mg) を週1回、 4週連続で投与後、2週毎に投与。 lazertinib 240mgは連日投与
  • オシメルチニブ群 (429例)
オシメルチニブ80mgを連日投与
  • lazertinib群 (216例)
lazertinib 240mgを連日投与

評価項目

主要評価項目

  • amivantamab+lazertinib群とオシメルチニブ群の比較における盲検下独立中央判定 (BICR) によるPFS

副次評価項目

amivantamab+lazertinib群とオシメルチニブ群の比較における

  • 全生存期間 (OS)
  • 奏効率 (ORR)
  • 奏効期間 (DoR) 
  • 最初の治療開始から後治療後の病勢進行または死亡までの期間 (PFS2)
  • 安全性

研究結果

患者背景

  • 年齢中央値:63~64歳
  • 女性:59~64%
  • アジア人:58~59%
  • 喫煙歴あり:30~34%
  • 脳転移あり:40-41%。
  • EGFR変異 (Ex19del、 L858R) :60-61%、 39-40%

PFS中央値

  • amivantamab+lazertinib群:23.7ヵ月
(95%CI 19.1-27.7ヵ月)
  • オシメルチニブ群:16.6ヵ月
(95%CI 14.8-18.5ヵ月)
  • lazertinib群:18.5ヵ月
(95%CI 14.8–20.1ヵ月)

amivantamab+lazertinib群 vs オシメルチニブ群

HR 0.70 (95%CI 0.58-0.85)、 p<0.001

PFSのサブグループ解析

脳転移の有無別を含めたいずれのサブグループにおいても、 amivantamab+lazertinib群でのオシメルチニブ群に対する優位性が認められた。

脳転移あり

HR 0.69 (95%CI 0.53–0.92)

脳転移なし

HR 0.69 (95%CI 0.53–0.89)

OS

OSについては、 中央値22.0ヵ月の追跡期間における中間解析の結果が報告された。

amivantamab+lazertinib群 vs オシメルチニブ群

HR 0.80 (95%CI 0.61-1.05)、 p=0.11

ORR

  • amivantamab+lazertinib群:86%
(95%CI 83-89%)
  • オシメルチニブ群:85%
(95%CI 81-88%)

DoR中央値

  • amivantamab+lazertinib群:25.8ヵ月
(95%CI 20.1ヵ月-NE)
  • オシメルチニブ群:16.8ヵ月
(95%CI14.8-18.5ヵ月)

PFS2

PFS2については、 データはimmatureであり、 早期の結果が示された。

amivantamab+lazertinib群 vs オシメルチニブ群

HR 0.75 (95%CI 0.58-0.98)

グレード3以上の有害事象 (AE)

  • amivantamab+lazertinib群:75%
  • オシメルチニブ群:43%

amivantamab+lazertinib群では静脈血栓塞栓症の発生率が高かった (37%) が、 ほとんどはGrade1~2であり、 Grade4~5の発生率は両群いずれも1%未満であった。

現在進行中のamivantamab+lazertinibの試験では、 治療開始後4ヵ月間は予防的抗凝固療法が推奨されている。

Byoung Chul Cho氏らの結論

EGFR遺伝子変異陽性の局所進行性または転移性のNSCLC患者の1次治療において、 amivantamab+lazertinibの併用療法はオシメルチニブと比較し、 PFSを有意に改善することが示された。


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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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