海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前
Luらは、 ホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性の進行乳癌を対象に、 CDK4/6阻害薬ribociclib +内分泌療法 (ET) の有効性および安全性について、 多剤併用化学療法を対照に第II相非盲検多施設共同無作為化比較試験RIGHT Choiceで検討した。 その結果、 ribociclib+ET併用療法は多剤併用化学療法に比べ、 無増悪生存期間 (PFS) を有意に改善させた。 本研究はJ Clin Oncolにおいて発表された。
RIGHT Choice trialという研究名に目がいきます。 PubMedで検索してみましたが、 ありそうでない特別な研究名です。 研究名はその研究自体の運命まで左右する大切な意味を持ちます。
HR陽性HER2陰性の進行乳癌に対して、 CDK4/6阻害薬+ET併用療法の有効性は既に認知されているが、 同併用療法と多剤併用化学療法を比較検証した研究は限られている。
HR+/HER2-で18~59歳の進行乳癌患者 : 222例
患者を1 : 1の割合で以下の2群に無作為に割り付けた。
PFS
全奏効率 (ORR)、 有害事象発現率、 奏効までの期間
ハザード比 0.61 (95%CI 0.43-0.87)、 p=0.003
ORR
ハザード比 0.76 (95%CI 0.55-1.06)
ribociclib+ET群は、 化学療法群に比べて有害事象の発現割合が低かった。
著者らは 「HR陽性HER2陰性の進行乳癌において、 ribociclib+ET併用療法は多剤併用化学療法と比較して有意にPFSを改善させ、 同程度の奏効率および良好な忍容性を示した」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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