海外ジャーナルクラブ
1年前
Yangらは、 小児の初発有熱性尿路感染症 (UTI) 後の腎超音波検査での尿路異常検出率を系統的レビューとメタ解析で検討。 その結果、 初発の有熱性尿路結石症の小児の4~5例に1例は腎超音波検査で尿路異常が検出され、 32例に1例は臨床管理を変更するような異常があることが示唆された。 本研究はJAMA Pediatr誌において発表された。
初発の有熱性UTIの小児の4~5例に1例は腎超音波検査で尿路異常が検出される、 というのは実臨床に活きる大切なメッセージです。
UTI初発後の腎臓超音波検査の臨床的有用性については論争があり、 臨床診療ガイドラインの推奨もさまざまである。
腎超音波検査所見を報告した小児の初発熱性尿路結石症に関する研究
腎超音波検査で検出された尿路異常および臨床的に重要な異常 (臨床管理を変更した異常) の有病率
検出された尿路異常、 外科的介入、 医療利用、 および親が報告した転帰
最も多く検出された所見は、 水腎症、 骨盤拡張症、 拡張尿管であった。
尿路閉塞は0.4% (95%CI 0.1-0.8、 I²= 59%、 12研究) で確認され、 外科的介入は1.4% (95%CI 0.5-2.7、 I²= 85%、 13研究) で発生した。
初発の有熱性UTIの小児の4~5例に1例は腎超音波検査で尿路異常が検出され、 32例に1例は臨床管理を変更するような異常があることが示唆された。 研究の異質性がかなりあり、 包括的な転帰測定が欠如していることから、 初発の有熱性UTI後の腎超音波検査の臨床的有用性を十分に評価するためには、 十分にデザインされた前向き縦断研究が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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