海外ジャーナルクラブ
3日前

Balamuthらは、 敗血症性ショックが疑われる小児 (生後2ヵ月~18歳未満)を対象に、 バランス晶質液と0.9%生理食塩水による初期輸液療法を、 5ヵ国で実施した実践的臨床試験 (PRoMPT BOLUS) で比較した。 その結果、 重大な腎有害事象 (死亡・新規腎代替療法・持続的腎機能障害の複合エンドポイント) の発生率に有意差は認められなかった (バランス液群 : 3.4%、 生食群 : 3.0%)。 試験結果はNEJM誌に発表された。
主要アウトカムのイベント数が少なく検出力が不足していたこと、 最重症例におけるバランス晶質液の有益性を否定できないこと、 介入後の輸液量や重複登録を把握できていないこと、 および一般化可能性の制限が主なlimitationです。
小児の敗血症性ショックの初期輸液療法として、 バランス晶質液が0.9%生理食塩水と比べて良好な転帰をもたらすかどうかは従来から議論の的となってきた。
本研究は、 5ヵ国47施設の救急部門で実施された実践的臨床試験 (PRoMPT BOLUS) である。 敗血症性ショックが疑われ灌流異常を認める生後2ヵ月~18歳未満の患者9,041例を、 バランス晶質液群と0.9%生理食塩水群に無作為化し、 最長48時間の輸液蘇生を行った。
主要評価項目は、 登録後30日または退院のいずれか早い時点までの、 重大な腎有害事象 (死亡、 新規腎代替療法、 持続的腎機能障害の複合) の発生とした。
主要評価項目の重大な腎有害事象に、 両群間で有意差は認められなかった。
重大な腎有害事象
差 0.4㌽ (95%CI -0.5~1.3㌽)
RR 1.10 (95%CI 0.88~1.40、 p=0.85)
登録後28日間での、 入院を要さなかった日数の中央値は、 両群とも23日 (四分位範囲19~25日)であった。
安全性について、 電解質異常が生食群で高頻度であった。
高クロール血症
高ナトリウム血症
高乳酸血症
そのほかの安全性転帰ならびに有害事象に両群間で差はなかった。
著者らは、 「敗血症性ショック治療を受けた小児で、 バランス晶質液による輸液蘇生と0.9%生理食塩水との間で死亡・新規腎代替療法・持続的腎機能障害の発生率に有意差はなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。