海外ジャーナルクラブ
4ヶ月前
Raghuらは、 特発性肺線維症 (IPF) 患者を対象に、 抗CTGFモノクローナル抗体pamrevlumabの有効性および安全性を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化試験ZEPHYRUS-1で検討した。 その結果、 pamrevlumabはプラセボと比較し、 主要評価項目 (ベースラインから48週時点の努力肺活量 [FVC] の絶対変化量) において有意な改善を示さなかった。 本研究は、 JAMA誌において発表された。
第Ⅱ相試験の時よりも対象患者の重症度が上がってしまったとのことですが、 やはり薬の効果を見る際に患者の重症度は極めて重要な因子であると言えます。 単に無作為化試験で薬の効果を否定するのではなく、 薬が効く群を見つけ出すのが臨床医の仕事と言えるでしょう。
IPFに対する現在の治療法は肺機能の低下速度を遅らせるが、 服薬アドヒアランスに影響を及ぼす有害事象を伴う可能性がある。 第Ⅱ相試験では、 pamrevlumabがIPFの進行を抑制し、 重大な有害事象は認められなかった。
登録時点にニンテダニブまたはピルフェニドンによる抗線維化治療を受けていない40~85歳のIPF患者 : 356例
患者は以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。
48週時点における努力肺活量 (FVC) のベースラインからの絶対変化量
主要評価項目
ベースラインから48週時点までのFVCの二乗平均変化量に両群間で有意差は認められなかった。
群間差 : 70mL (同-60-190mL、 p=0.29)
副次評価項目
いずれも有意な群間差は認められなかった。
有害事象の発現率
重篤な有害事象
死亡
各群において23例報告された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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