海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Barshopらは、 シスチン症患者を対象に、 造血幹細胞遺伝子治療CTNS-RD-04の安全性および有効性を第Ⅰ/Ⅱ相非盲検試験で検討した。 その結果、 本治療は許容可能な安全性プロファイルを示し、 白血球シスチン濃度の低下が認められた。 本研究はNEJM誌において発表された。
本研究では観察期間を通じて神経運動および認知機能は概ね安定し、 一部の患者では改善も認められた、 との記載されています。
シスチン症は、 リソソーム内シスチン輸送体シスチノシンをコードするCTNS遺伝子の病原性変異により引き起こされる全身性リソソーム蓄積症である。 本疾患ではすべての臓器のリソソーム内にシスチンが蓄積する。
シスチン除去剤であるシステアミンは疾患進行を遅延させるが根治には至らず、 新たな治療戦略として造血幹細胞遺伝子治療が検討された。
第Ⅰ/Ⅱ相非盲検試験において、 シスチン症患者6例 (20~46歳) を対象に、 CTNS補完DNAを搭載したレンチウイルスベクターで形質導入した自己由来CD34+細胞からなるCTNS-RD-04を投与し、 その安全性および有効性を評価した。
主要評価項目はCTNS-RD-04の安全性および副作用プロファイルであった。 副次的評価項目は、 白血球シスチン濃度やシスチン貯蔵量の減少などの有効性指標であった。 経口システアミンはCTNS-RD-04投与前に中止し、 システアミン点眼薬は骨髄破壊療法の1ヵ月後に中止した。
CTNS-RD-04を投与後の追跡期間は29~63ヵ月間であった。
CTNS-RD-04の投与量は体重1kg当たり3.63×10⁶~9.59×10⁶ CD34+細胞であり、 ベクターコピー数は二倍体ゲノム当たり0.59~2.91コピーであった。
全患者で持続的かつ高度な多クローン性造血再構築が認められ、 24ヵ月時のベクターコピー数は二倍体ゲノム当たり0.51~2.67コピーであった。
有害事象 (AE) は合計217件発現したが、 そのほとんどは軽度または中等度であり、 前処置の骨髄破壊療法または基礎疾患に関連すると考えられた。
単クローン性増殖の所見は認められなかった。 白血球シスチン濃度は、 ベクターコピー数が最も低かった患者1例を除き、 ベースラインから低下した。
著者らは 「この小規模研究において、 シスチン症に対する体外遺伝子治療であるCTNS-RD-04は、 骨髄破壊的治療レジメンおよび基礎疾患プロファイルと概ね一致するAEを示した。 治療後、 白血球シスチン濃度は低下した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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