【CheckMate 227】NIVO+IPIが未治療NSCLCで6年長期成績でもOS改善
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HOKUTO編集部

1年前

【CheckMate 227】NIVO+IPIが未治療NSCLCで6年長期成績でもOS改善

【CheckMate 227】NIVO+IPIが未治療NSCLCで6年長期成績でもOS改善
転移性非小細胞肺癌  (NSCLC)  患者を対象に、 1次治療における抗PD-1抗体ニボルマブ (NIVO) +抗CTLA-4抗体イピリムマブ (IPI) 併用療法の有効性および安全性を検証した第Ⅲ相試験CheckMate 227 part1の6年追跡の結果から、 NIVO+IPI併用療法は化学療法 (chemo) 単独と比較して、 PD-L1の発現状態にかかわらず全生存期間  (OS) と奏効期間  (DOR)  をともに有意に改善し、 併用療法の効果を持続していることが示された。 米・ Emory UniversityのSuresh S. Ramalingam氏が発表した。

試験の概要

対象

IV期または再発性のNSCLC患者で、

  1. 全身療法が未治療
  2. 既知のEGFRまたはALK遺伝子変異がない
  3. 未治療の中枢神経転移がない
  4. 全身状態 (ECOG PS) が0/1

-の適格基準を満たした患者。

方法

登録者1,739例をPD-L1の発現状況によりPart 1aとPart 1b分け、 各PartでNIVO+IPI併用療法群、 chemo単独群、 NIVO単独群の3群に1:1:1で無作為に割り付けた。

  • Part 1a:PD-L1発現≧1%以上の患者 1,189例
  • Part 1b:PD-L1発現<1%の患者 550例

評価項目

独立主要評価項目 (NIVO+IPI群 vs chemo群)

  • 腫瘍遺伝子変異量 (TMB) ≧10 mut/Mbの患者における無増悪生存期間 (PFS)
  • PD-L1発現≧1%の患者におけるOS
注) 今回は、 PD-L1発現≧1%の患者におけるOSの成績のみが報告された

試験結果

今回は2023年1月21日をカットオフ日とする追跡期間最小/中央値が73.5カ月/78.8カ月の成績が報告された。

OS中央値、 6年OS率

  • PD-L1発現≧1%のグループ
  • NIVO+IPI群:17.1カ月、 22%
HR 0.78  (95%CI 0.67-0.91)
  • NIVO群:15.7カ月、 15%
HR 0.91 (95%CI 0.78-1.06)
  • chemo群:14.9カ月、 13%

  • PD-L1発現<1%のグループ
  • NIVO+IPI群:17.4カ月、 16%
HR 0.65  (95%CI 0.52-0.81)
  • NIVO群:15.2カ月、 10%
HR 0.79  (95%CI 0.64-0.98)
  • chemo群:12.2カ月、 5%

6年PFS率

6年PFS率はNIVO+IPI群 vs chemo群で11.2% vs 2% (PD-L1≧1%)、 8% vs NA (PD-L1<1%) だった。

NA; 6年時に該当患者なし

DOR中央値、 6年DOR率

  • PD-L1発現≧1%のグループ
  • NIVO+IPI群:24.5カ月、 27%
  • NIVO群:15.5カ月、 22%
  • chemo群:6.7カ月、 4%
  • PD-L1発現<1%のグループ
  • NIVO+IPI 群:19.4カ月、 25%
  • NIVO群:8.3カ月、 10%
  • chemo群:4.8カ月、 NA

治療関連有害事象 (TRAE)

全グレード、 Grase3/4の発現は以下のとおりだった。

  • NIVO+IPI 群:77%、 33%
  • chemo群:82%、 36%

Ramalingam氏らの結論

今回の結果は、 転移性NSCLC患者の1次治療における免疫療法を検証する第Ⅲ相試験においては、 最長の追跡期間の報告である。 本成績により、 転移性NSCLC患者の1次治療において、 ニボルマブ+イピリムマブ併用療法はPD-L1の発現に関わらず臨床的有用性がさらに強固なものなった。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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