HOKUTO編集部
1年前
転移性非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 1次治療における抗PD-1抗体ニボルマブ (NIVO) +抗CTLA-4抗体イピリムマブ (IPI) 併用療法の有効性および安全性を検証した第Ⅲ相試験CheckMate 227 part1の6年追跡の結果から、 NIVO+IPI併用療法は化学療法 (chemo) 単独と比較して、 PD-L1の発現状態にかかわらず全生存期間 (OS) と奏効期間 (DOR) をともに有意に改善し、 併用療法の効果を持続していることが示された。 米・ Emory UniversityのSuresh S. Ramalingam氏が発表した。
IV期または再発性のNSCLC患者で、
-の適格基準を満たした患者。
登録者1,739例をPD-L1の発現状況によりPart 1aとPart 1b分け、 各PartでNIVO+IPI併用療法群、 chemo単独群、 NIVO単独群の3群に1:1:1で無作為に割り付けた。
独立主要評価項目 (NIVO+IPI群 vs chemo群)
今回は2023年1月21日をカットオフ日とする追跡期間最小/中央値が73.5カ月/78.8カ月の成績が報告された。
HR 0.78 (95%CI 0.67-0.91)
HR 0.91 (95%CI 0.78-1.06)
HR 0.65 (95%CI 0.52-0.81)
HR 0.79 (95%CI 0.64-0.98)
6年PFS率はNIVO+IPI群 vs chemo群で11.2% vs 2% (PD-L1≧1%)、 8% vs NA (PD-L1<1%) だった。
全グレード、 Grase3/4の発現は以下のとおりだった。
今回の結果は、 転移性NSCLC患者の1次治療における免疫療法を検証する第Ⅲ相試験においては、 最長の追跡期間の報告である。 本成績により、 転移性NSCLC患者の1次治療において、 ニボルマブ+イピリムマブ併用療法はPD-L1の発現に関わらず臨床的有用性がさらに強固なものなった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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