海外ジャーナルクラブ
12日前
Jainらは、 再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の患者を対象に、 CD19標的CAR-T細胞療法アキシカブタゲンシロルユーセル (axi-cel) の長期生存効果について、 試験の5年継続追跡調査で検討した。 その結果、 axi-celは臨床試験で報告された治療成績と一致した転帰を示し、 5年時も持続的な奏効を認めた。 同時に、 晩期の感染症および2次性悪性腫瘍の発症が、 特に高齢者における長期生存を低下させることも示唆された。 本研究はJ Clin Oncol誌で発表された。
後ろ向き解析のため、 感染症などの有害事象が過小評価されている可能性がlimitationとして挙げられています。
axi-celはCD19標的CAR-T細胞療法であり、 再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫 (LBCL) に対する治療法として承認されている。 しかし、 CAR-T細胞療法後の長期的な生存率に関するデータは限定的であった。
本研究では、 axi-celによる治療を受けた患者の5年にわたる追跡結果が提供された。
2ライン以上の治療歴があり、 axi-celによる治療のために白血球アフェレーシスを行った再発または難治性のLBCL患者275例を対象に、 5年無増悪生存率 (PFS)、 5年全生存率 (OS)、 非再発死亡率 (NRM)、 晩期再発率、 治療関連の2次性悪性腫瘍 (SMN) の発生率を評価した。
5年PFSは29%、 5年OSは40%であった。 リンパ腫特異的5年生存率は53%であり、 晩期再発はまれであった。
5年NRMは16.2%で、 NRMの半数以上が2年以上経過後に発生していた。
年齢で評価すると、 60歳以上の患者は60歳未満の患者よりも再発リスクが低い (p=0.02) が、 NRMのリスクは高かった (OR 4.5、 95%CI 2.1-10.8、 p<0.001)
晩期のNRMは、 主に感染症とそれに2次性悪性腫瘍 (SMN) によるものであった。
SMNは9% (24例) に発生し、 治療に関連した骨髄性悪性腫瘍 (15例)、 固形腫瘍 (7例)、 非関連悪性リンパ系腫瘍 (2例) が含まれた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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