海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前
Cinciripiniらは、 米国での肺癌検診 (LCS) 時における禁煙介入の最良な治療戦略を評価するために、 3種類の禁煙治療法を非盲検無作為化比較試験で評価した。 その結果、 ニコチン置換療法 (NRT) または薬物療法とカウンセリングを含む統合ケア (IC) が最も高い禁煙成功率を示した。 本研究はJAMA Intern Med誌にて発表された。
白人が8割以上であり、 アジア人はほとんど対象にされていないことから一般化には注意が必要です。
LCSにおける禁煙介入の最適な治療戦略はいまだ確立していない。 そこで本研究では、 3種類の禁煙治療法を非盲検無作為化比較試験で評価した。
米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターにおいて、 LCS適格の50歳以上の喫煙者630例が以下の3つの治療法に1 : 1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 6ヵ月時点の7日間にわたる喫煙成功*率であった。
3ヵ月時点の喫煙成功率は以下のとおりであり、 IC群ではQL群 (OR 1.75 [95% CI 1.15-2.66]、 p=0.01) およびQL+ 群(OR 1.58 [95% CI 1.05-2.40]、 p=0.03) と比べて喫煙率が有意に改善した。
また、 主要評価項目である6ヵ月時点の喫煙成功率は以下のとおりであり、 IC群ではQL群と比べて喫煙率が有意に改善した (OR 1.86 [95% CI 1.19-2.89]、 p=0.01)。
著者らは 「本試験では、 統合ケア (IC) の禁煙成功率がQL群およびQL+群を一貫して上回り、 最良な治療法であることが明らかになった。 一方で、 IC群とQL+群との差は6ヵ月後に減少したことから、 リソースの限られた環境ではQL+が実用的な選択肢となる可能性も示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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