ASCO Breakthrough 2024が間もなく開催! 吉野孝之氏に見どころを聞く
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HOKUTO編集部

4ヶ月前

ASCO Breakthrough 2024が間もなく開催! 吉野孝之氏に見どころを聞く

ASCO Breakthrough 2024が間もなく開催! 吉野孝之氏に見どころを聞く
8月8~10日、 横浜で 「ASCO Breakthrough 2024」 が開催される。 同学会共催委員で日本癌治療学会理事長、 国立がん研究センター東病院副院長/医薬品開発推進部門長の吉野孝之氏に、 ASCO Breakthrough 2024の特徴や本会における注目演題について聞いた。

ASCO Breakthrough 2024の特徴

JSMO・JSCO共催、 アジアのがん医療に焦点

—ASCO Breakthroughはどのような特徴があるでしょうか

ASCO Breakthroughは、 世界最大規模のがん学会である米国臨床腫瘍学会 (ASCO) と、 日本癌治療学会 (JSCO)、 日本臨床腫瘍学会 (JSMO) が共催で実施する学術集会です。 アジア太平洋地域におけるがん医療の変革の可能性や課題に焦点を当て、 最新の研究成果や技術革新を共有し、 研究者同士のネットワーキングを促進することを目的としています。

2019年に開始されたASCO Breakthroughは、 2023~25年の3年間は日本で開催されることが決定しており、 世界トップレベルの専門家が横浜に集結します。 プログラムはASCO、 JSCO、 JSMOが共同で立ち上げた委員会によって作成され、 アジア各国の学会とも連携して集客やプログラム内容の充実を図っています。

焦点は未来のがん医療

毎年6月に開催されるASCO Annual Meetingが 「明日の臨床を変えるような最新の発見を議論する場」 だとすれば、 ASCO Breakthroughは 「未来を見据え、 数年後に予測される技術革新について幅広に議論する場」 であり、 世界におけるがん治療の流れを把握できる点が特徴です。

新たな臨床試験や治療法、 医薬品開発、 AIやデジタルテクノロジーに携わるコミュニティが、 東西から一堂に会することから、 がん治療に関わる全ての人にとって有益な会となるでしょう。

日本人も参加しやすい貴重な国際学会

ASCO Breakthrough 2024では、 30人を超える日本人研究者を含む220件以上の演題が発表される予定です。

全体の約3割が日本からの参加者、 残りの7割は海外からの参加者で、 比較的日本人参加者が多いことに加え、 日本で開催される国際学会であるため、 日本の医師にとっては非常に参加しやすい環境が整っています。 海外の研究者とも直接交流をしやすい学会だと言えるでしょう。

世界の流れを読むべく現地参加を

最後にHOKUTO医師会員へのメッセージをお願いいたします

日本の先生方はぜひ、 現地にてご参加ください。 ASCO Breakthrough 2024はオンライン参加も可能となっていますが、 オンラインで参加いただいた場合、 演者の発表は聴講できても、 その後直接演者とコミュニケーションを取ることはできません。

学会発表の場でエキスパートと交流することは国際人材の育成にも繋がります。 世界水準のがん医療の流れを学ぶためにも、 ぜひ、 現地までお越しください。


注目演題 (一部)

1) 人工知能とラーニングヘルスシステム

日時 : 8月8日 9:15~9:45

セッション : Opening Remarks and Keynote

演題 : Plaiting the Golden Braid: How Artificial Intelligence Informs the Learning Health System

演者 : Andrew Daniel Trister, MD, PhD

(Verily)

司会 : Bruce E. Johnson, MD, FASCO

(Dana-Farber Cancer Institute)

2) T細胞とインターベンション

日時 : 8月10日 9:10~9:40

セッション : Opening Remarks and Keynote

演題 : Targeting Regulatory T Cells (Tregs) in Cancer: The Science, Trials, and Future

演者 : 坂口 志文氏

(大阪大学免疫学フロンティア研究センター実験免疫学教授)

司会 : Melvin L.K. Chua, PhD, MBBS, FRCR

(National Cancer Centre Singapore)

3) がん治療と政策における公平性の構築

日時 : 8月9日 9:10~9:40

セッション : Opening Remarks and Keynote

演題 : Building Equity in Cancer Care: From Policy to Action

演者 : Raffaella Casolino, MD, PhD

(WHO)

司会 : 吉野 孝之氏

(国立がん研究センター東病院副院長/医薬品開発推進部門長)

注目イベント

KOLに直接質問ができるオンサイトコネクション

ASCO Breakthrough 2024では、 当日現地で各分野のエキスパートと円卓を囲み、 臨床の最新情報についてディスカッションするネットワーキングの場を設けている。 当日現地に行くことで、 各分野におけるエキスパートと交流を深めることができるという。

参加予定の日本人エキスパート (一部)

【臨床に関する討論会】

8月8日 (木) 11:45~12:45

上部消化管癌 : 設樂 紘平氏

(国立がん研究センター東病院 消化管内科長)

肺癌 : 光冨 徹哉氏

(近畿大学呼吸器外科 特別招聘研究教授)

8月9日 (金) 11:45~12:45

大腸癌 : 吉野 孝之氏

(国立がん研究センター東病院 副院長/医薬品開発推進部門長)

乳癌 : 清水 千佳子氏

(国立国際医療研究センター病院 乳腺・腫瘍内科診療科長)

子宮頸癌 : 濵西 潤三氏

(京都大学外科学講座 婦人科学・産科学准教授)

【研修医・若手向けキャリアネットワーキング】

※先着順

8月9日 (金) 8:15~9:00

河野 浩二氏

(福島県立医科大学 消化管外科主任教授)

石岡 千加史氏

(東北大学 臨床腫瘍学分野)

開催概要

ASCO Breakthrough 2024が間もなく開催! 吉野孝之氏に見どころを聞く
開催日時 : 2024年8月8日 (木) ~10日 (土) 
開催場所 : パシフィコ横浜ノース
開催形式 : 現地またはオンライン

大会公式サイトはこちら

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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