海外ジャーナルクラブ
8日前

Huangらは、 前方循環大血管閉塞による急性脳梗塞で血栓回収療法 (EVT) 後に再灌流が成功した患者を対象に、 血小板膜糖タンパク質Ⅱb/Ⅲa受容体拮抗薬であるtirofibanの上乗せ効果を無作為化比較試験で検討した。 その結果、 90日後の機能的自立 (mRS 0-2) 達成割合はtirofiban群で49%、 プラセボ群で43%であり、 tirofiban群で有意に改善した。 症候性頭蓋内出血には、 有意差を認めなかった。 試験結果はLancet誌に発表された。
治療は動脈内ボーラス投与と静脈内持続投与を組み合わせて実施されており、 それぞれを個別に評価することはできませんでした。
急性脳梗塞では、 血栓回収療法 (EVT) 後に再灌流が成功しても必ずしも機能的自立にはつながらない。
本研究では、 EVT後に再灌流が成功した急性脳梗塞患者に対する、 血小板膜糖タンパク質Ⅱb/Ⅲa受容体拮抗薬tirofibanの有効性・安全性を評価した。
中国82施設で実施された多施設共同二重盲検無作為化比較試験である。
対象は、 前方循環の大血管閉塞による急性脳梗塞でEVT後に再灌流が成功した患者とし、 施設で層別化したブロック無作為化により1,380例が以下2群に1:1で割り付けられた。
主要評価項目は90日後の機能的自立 (mRSスコア0-2) であり、 ITT集団で評価した。 安全性評価項目は48時間以内の症候性頭蓋内出血および画像上の頭蓋内出血所見、 90日以内の死亡とした。
対象患者は、 年齢中央値71歳、 43%が女性、 99%が漢民族であった。 90日時点での追跡不能例はなかった。
90日後の機能的自立の達成割合は、 tirofiban群で高かった。
90日後の機能的自立
非調整絶対リスク差6.1㌽
(95%CI 0.8-11.3㌽、 p=0.023)
調整リスク比1.15
(95%CI 1.03-1.27、 p=0.0092)
安全性評価項目には、 両群間で有意差はなかった。
48時間以内の症候性頭蓋内出血
48時間以内のいずれかの頭蓋内出血
90日死亡
著者らは、 「前方循環大血管閉塞による急性脳梗塞で再灌流が成功した患者において、 tirofibanはプラセボと比べ機能的自立の可能性を高めた。 症候性頭蓋内出血は数値上tirofibanで多かったものの有意差はなく、 潜在的ベネフィットと出血リスクを比較考量する際には注意を要する」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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