海外ジャーナルクラブ
2年前
Reisらは、 Covid-19の外来患者を対象に、 ペグインターフェロンラムダ投与の有効性を無作為化対照アダプティプラットフォーム試験で検討。 その結果、 ワクチン接種歴のあるCovid-19外来患者のうち,ペグインターフェロンラムダを単回投与された患者は,入院または救急外来受診の発生率がプラセボ投与群に比べ有意に低かった。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
ワクチン接種歴のある患者に対して有意な効果を示したのはimpactの強い結果です。 安全性も担保されており、 治療選択肢が広がります。
Covid-19の外来患者におけるペグインターフェロンラムダ単回投与による臨床イベント予防の効果は不明である。
ブラジルとカナダで、 SARS-CoV-2感染症のワクチン接種を受けた成人
発症後7日以内に Covid-19 と一致する急性臨床症状を呈した外来患者を以下の2群に割り付け。
ペグインターフェロンラムダ群:933名 (単回皮下注射 180μg)
プラセボ群;1,018名 (単回注射または経口)
無作為化後 28 日以内の Covid-19 による入院 (または三次病院への転院)、 救急外来受診 (6 時間超の観察)。
ペグインターフェロンラムダ群:2.7% (931名中25名)
プラセボ投与群:5.6% (1018名中57名)
RR:0.49、 95%ベイズCI 0.30-0.76、 プラセボに対する優位性の事後確率:>99.9%
Covid-19による入院までの期間 (HR:0.57、 95%ベイズCI 0.33-0.95) およびCovid-19関連の入院または死亡 (HR:0.59、 95%ベイズCI 0.35-0.97) などの副次評価項目に関する分析でも、 結果は概ね一貫していた。
主要な変異株においても、 これらの効果は一貫しており,ワクチン接種の状況とは無関係であった。
試験開始時点でウイルス量が多かった患者では,ペグインターフェロンラムダ群のほうが,プラセボ群よりも7日目までにウイルス量が低下していた。
有害事象の発生率は、 両群で同程度であった。
ワクチン接種歴があるCovid-19の外来患者のうち,ペグインターフェロンラムダを単回投与された患者では,入院または救急外来受診の発生率が、 プラセボ投与群に比べ有意に低かった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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