【切除不能NSCLC】デュルバルマブ+免疫療法の併用で転帰改善? (J Clin Oncol)
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3年前

【切除不能NSCLC】デュルバルマブ+免疫療法の併用で転帰改善? (J Clin Oncol)

【切除不能NSCLC】デュルバルマブ+免疫療法の併用で転帰改善? (J Clin Oncol)
Herbst RSらは、 同時化学放射線療法 (CCRT) に無増悪の切除不能ステージⅢの非小細胞肺癌 (NSCLC)の患者189名を対象に、 デュルバルマブ単独、またはデュルバルマブと抗CD73モノクローナル抗体のオレクルマブ、 抗NKG2Aモノクローナル抗体のモナリズマブとの併用療法の有効性を検証する第II相試験を実施. いずれの併用療法群も、デュルバルマブ単独群に比しORRを増加させ、 PFSを延長させた. 本研究はJ Clin Oncol誌において報告された.

研究デザイン

  • 対象は、 CCRT後に無増悪の切除不能なステージⅢ非小細胞肺癌患者128名.
  • CCRT施行後42日以内に以下 1:1:1でランダムに割り付けした.
  1. デュルバルマブ単独
  2. デュルバルマブ + オレクルマブ併用
  3. デュルバルマブ + モナリズマブ併用
  • 主要評価項目は、治験責任医師が確認した客観的奏効率 (ORR ; RECIST v1.1) .

研究結果

有効性評価

ORRは併用療法群は単独群よりも高かった.

  • デュルバルマブ単独群 17.9%
  • オレクルマブ併用群 30.0%
  • モナリズマブ併用群 35.5%

PFSは両方の併用療法群で延長された

  • オレクルマブ併用群:HR 0.44 (95%CI 0.26~0.75)
  • モナリズマブ併用群:HR 0.42 (95%CI 0.24~0.72)

12カ月PFS率はより高かった

  • デュルバルマブ単独群 33.9%
  • オレクルマブ併用群62.6%
  • モナリズマブ併用群72.7%

安全性評価

グレード以上3の有害事象は以下の通り

  • オレクルマブ併用群 40.7%
  • モナリズマブ併用群 27.9%
  • デュルバルマブ単独群 39.4%

原著

Herbst RS, et al. COAST: An Open-Label, Phase II, Multidrug Platform Study of Durvalumab Alone or in Combination With Oleclumab or Monalizumab in Patients With Unresectable, Stage III Non-Small-Cell Lung Cancer.J Clin Oncol. 2022 Apr 22;JCO2200227. PMID: 35452273

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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