HOKUTO編集部
5ヶ月前

プラチナ抵抗性の再発卵巣癌患者において、 抗PD-1抗体ペムブロリズマブ (Pembro) +パクリタキセル (PTX) 週1回投与±抗VEGF抗体ベバシズマブ併用療法の有効性および安全性を、 プラセボ+PTX±ベバシズマブと比較した第III相二重盲検無作為化比較試験ENGOT-ov65/KEYNOTE-B96の結果から、 ITT集団とPD-L1 CPS≧1の両集団においてPFSが有意に改善した。 イタリア・European Institute of OncologyのNicoletta Colombo氏が発表した。
第III相AURELIA試験¹⁾²⁾では、 再発卵巣癌へのベバシズマブ+PTX併用が有効性を示した。 PTXは免疫賦活作用が報告されており、 ペムブロリズマブとの併用による予後改善が期待されている。
対象は、 1~2ラインの前治療歴 (少なくとも1ラインはプラチナ製剤ベース) があり、 プラチナ製剤の最終投与から6ヵ月以内に病勢進行が確認された上皮性卵巣癌、 卵管癌、 または原発性腹膜癌患者だった。
643例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は担当医評価によるRECIST v1.1に基づく無増悪生存期間 (PFS) で、 重要な副次評価項目は全生存期間 (OS) だった。
患者背景は両群で概ねバランスが取れていた。 前治療歴の数は、 2ラインがPembro併用群では62.1%、 プラセボ群では64.5%を占めた。 ベバシズマブを使用した患者割合はそれぞれ73.0%/73.5%で、 PD-L1 CPS 1~<10は41.3%/41.1%、 CPS≧10は31.4%/31.2%だった。
追跡期間中央値15.6ヵ月における初回中間解析において、 PFS中央値は、 PD-L1 CPS≧1の集団でPembro併用群8.3ヵ月、 プラセボ群7.2ヵ月 (HR 0.72[95% CI 0.58-0.89]、 p=0.0014) であり、 ITT集団ではそれぞれ8.3ヵ月、 6.4ヵ月 (HR 0.70[同 0.58-0.84]、 p<0.0001) と、 いずれもPembro併用群で有意に改善した。
また追跡期間中央値26.6ヵ月における2回目の中間解析*において、 PFS中央値は、 PD-L1 CPS≧1集団でPembro併用群が8.3ヵ月、 プラセボ群が7.2ヵ月だった (HR 0.75 [95%CI 0.61-0.91])。 12ヵ月/18ヵ月PFS率は、 Pembro併用群が35.9%/18.7%、 プラセボ群が23.9%/10.5%だった。
ITT集団のPFS中央値は、 8.3ヵ月 vs 6.4ヵだった (HR 0.73 [同 0.62-0.86])。 12ヵ月/18ヵ月PFS率は、 Pembro併用群が33.7%/17.3%、 プラセボ群が22.5%/9.0%だった。
2回目の中間解析において、 OS中央値は、 PD-L1 CPS≧1集団でPembro併用群が18.2ヵ月 (95%CI 15.3-21.0ヵ月)、 プラセボ群が14.0ヵ月 (同 12.5-16.1ヵ月) と有意な改善が認められた (HR 0.76 [同 0.61-0.94]、 p=0.0053)。 12ヵ月/18ヵ月OS率はPembro併用群69.1%/51.5%、 プラセボ群59.3%/38.9%だった。
2回目の中間解析における客観的奏効率 (ORR) は、 PD-L1 CPS≧1集団でPembro併用群が53.0% (95%CI 45.8-60.0%)、 プラセボ群が46.6% (同 39.6-53.7%) であり、 ITT集団ではそれぞれ50.4% (同 44.3-56.4%)、 40.8% (同 35.0-46.8%) だった。
Grade3以上の治療関連有害事象 (TRAE) の発現率は、 Pembro併用群が67.5%、 プラセボ群が55.3%だった。 Grade3以上の免疫介在性有害事象の発現率は、 それぞれ11.6%/3.5%で、 TRAEによる治療中止率は35.9%/28.0%だった。
Colombo氏は 「本試験の結果は、 再発卵巣癌患者における新たな標準治療として、 ペムブロリズマブ+PTX±ベバシズマブ併用療法を支持するものである」 と報告した。
¹⁾ J Clin Oncol. 2014 May 1;32(13):1302-8. Epub 2014 Mar 17.
²⁾ J Clin Oncol. 2015 Nov 10;33(32):3836-8. Epub 2015 Aug 17.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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