【AIH】自己免疫性肝炎の診断指針 / 国際診断基準・ 重症度分類
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HOKUTO編集部

2年前

【AIH】自己免疫性肝炎の診断指針 / 国際診断基準・ 重症度分類

自己免疫性肝炎の診断基準

🔢AIHの診断指針 2021

厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班の診断指針にて公表された後、改定を重ね、 2021年版ガイドラインにも掲載されている診断指針¹⁾. 日本人のAIH診断には有用と考えられている.

【AIH】自己免疫性肝炎の診断指針 / 国際診断基準・ 重症度分類

🔢AIHの改訂型国際診断基準

本邦を含む世界各国のAIHの基礎、 臨床研究者から構成される国際AIH グループ (IAIHG) により1999年に発表された改訂版国際診断基準¹⁾、 13項目の検討項目より総合的に診断するもので、 その診断感受性は97~100%と極めて高いことが国内外で検証されている (実際の計算はこちら)

🔢AIHの簡易型国際診断基準

改訂版国際診断基準は検討項目数が多く煩雑で利便性に欠けるとの批判から、 IAIHGが2008年に4項目からなる簡易型国際診断基準を作成した²⁾. (実際の計算はこちら)

👨‍⚕️どの診断基準を用いるべきか?

診断は『自己免疫性肝炎の診断指針 2021』に沿って行うべきかというQ&Aについて、 本邦の2021年版ガイドラインでは以下のように記載されている.

解説:AIHは人種により遺伝的背景、 臨床像、 治療反応性が少なからず異なる.「自己免疫性肝炎の診断指針 (2021)」は、 我が国における全国調査の結果も参照にして作成 されたもので、 日本人の AIH 診断には有用と考えられる.

自己免疫性肝炎の重症度分類

AIHの重症度判定は厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班により定められた判定表を用いて行う (推奨度1 エビデンスの強さC)¹⁾. (実際の計算はこちら)

【AIH】自己免疫性肝炎の診断指針 / 国際診断基準・ 重症度分類

重症度ごとの対応

  • 重症と判断された場合、遅滞なく肝臓専門医のいる医療機関への紹介を考慮するべきである.
  • 中等症の症例で黄疸高度、 60歳以上の高齢者の場合も専門機関への紹介を考慮する.

参考文献

  1. 自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン(2021年). 厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班編. 2022.8閲覧
  2. International Autoimmune Hepatitis Group Report: review of criteria for diagnosis of autoimmune hepatitis. J Hepatol. 1999 Nov;31(5):929-38. PMID: 10580593
  3. Simplified criteria for the diagnosis of autoimmune hepatitis. Hepatology. 2008 Jul;48(1):169-76. PMID: 18537184

最終更新:2022年8月17日
解説:HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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