海外ジャーナルクラブ
1年前
Russellらは、 JAK阻害薬の投与例における悪性腫瘍の発生リスクをランダム化比較試験と長期延長試験のメタ解析で検討。 その結果、 JAK阻害薬群における悪性腫瘍の発生率はTNF-α阻害薬群と比べて高かったが、 プラセボ群およびMTX群とは有意差がなかった。 本研究はAnn Rheum Dis誌において発表された。
JAK阻害薬 vs. TNF-α阻害薬、悪性腫瘍ということでimpactは強いです。 しかしながら、 ORAL SurveillanceというとてつもなくN数の多い研究成果が研究成果全般に影響を与えていることから、 まだまだこれから研究成果を待たないといけない段階と言えます。
関節リウマチ、 乾癬性関節炎、 乾癬、 軸索脊椎関節炎、 炎症性腸疾患、 アトピー性皮膚炎の成人患者
JAK阻害薬 (トファシチニブ、 バリシチニブ、 ウパダシチニブ、 フィルゴチニブ、 ペフィシチニブ) とプラセボ、 TNF-α阻害薬、 メトトレキサート (MTX) との比較の第Ⅱ~Ⅳ相ランダム化比較試験 (RCT:62件) と長期延長試験 (LTE:16件) を特定し、 メタ解析により、 JAK阻害薬と比較対象薬剤間の悪性腫瘍の発生率比 (IRR) を推定。
非黒色腫性皮膚がん (NMSC) を含むすべての悪性腫瘍の発生率は、 JAK阻害薬とプラセボ (IRR 0.71、 95%CI 0.44-1.15)、 またはJAK阻害薬とMTX (IRR 0.77、 95%CI 0.35-1.68) 間で有意差がなかった。 しかし、 TNF-α阻害薬と比較して、 JAK阻害薬は悪性腫瘍の発生率の増加と関連していた (IRR 1.50; 95% CI 1.16-1.94) 。
この結果は、 NMSCのみを分析した場合、 およびRCT/LTEを組み合わせたデータを分析した場合にも一貫していた。
JAK阻害薬はTNF-α阻害薬と比較して悪性腫瘍の発生率が高いことが示されたが、 プラセボやMTXとの比較では関連性は認められなかった。 しかし、 発生率が全体的に低く、 癌はすべての薬剤比較でまれな事象であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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