海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Macarullaらは、 未治療の転移性膵管腺癌 (mPDAC) 患者に対するNALIRIFOX (ナノリポソーム型イリノテカン+フルオロウラシル+ロイコボリン+オキサリプラチン) の有効性および安全性に高齢が及ぼす影響について、 第III相非盲検無作為化比較試験NAPOLI 3のサブグループ解析で検討した。 その結果、 NALIRIFOXは年齢によらずゲムシタビン (Gem) +nab-パクリタキセル (NabP) と比べて生存転帰を改善することが示唆され、 高齢患者においても忍容性低下を示すシグナルは認められなかった。 本研究はESMO Open誌において発表された。
本解析はオープンラベル試験に基づく事後的・探索的解析であり、 仮説生成的な結果と位置付けられ、 前向きの高齢者特化試験での検証が必要です。
NALIRIFOXとGem+NabPの有効性および安全性を比較評価した第III相NAPOLI 3試験の主解析では、 NALIRIFOXがより優れた1次治療の選択肢であることが示されたものの、 登録年齢の上限は設定されていなかった。
そこで今回は同試験のサブグループ解析において、 高齢であることがNALIRIFOXの有効性および安全性に及ぼす影響について検討した。
第III相NAPOLI 3試験では、 未治療のmPDAC患者770例が1 : 1で無作為にNALIRIFOX群またはGem+NabP群に割り付けられた。
今回の事後解析では、 以下のサブグループの転帰を比較評価した。
評価項目は全生存期間 (OS)、 無増悪生存期間 (PFS)、 および安全性などであった。 統計学的比較は実施されなかった。
対象患者770例のうち553例が70歳未満、 217例が70歳以上であった。
NALIRIFOX群におけるOS中央値およびPFS中央値は、 70歳未満 (275例) でそれぞれ11.7ヵ月、 7.4ヵ月、 70歳以上 (108例) でそれぞれ10.0ヵ月、 7.3ヵ月であった。
NALIRIFOXのGem+NabPに対するベネフィットは、 70歳以上の高齢患者でも70歳未満と同様に維持されていた。
また、 70歳以上の高齢患者において治療関連毒性の増加を示す所見は認められなかった。
著者らは 「mPDAC患者に対して、 NALIRIFOXは年齢によらずGem+NabPと比べてOSを数値的に改善し、 高齢患者において忍容性低下を示すシグナルは認められなかった。 本研究の結果は、 NAPOLI 3試験に登録可能な全身状態良好かつ未治療の高齢mPDAC患者において、 NALIRIFOXが有効かつ忍容性のあるレジメンであり、 1次治療として使用を検討すべき選択肢であることを支持している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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