海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前

Qiらは、 中国の進行胃癌/胃食道接合部癌 (G/GEJ癌) 患者を対象に、 膜貫通型タンパク質Claudin-18アイソフォーム2 (CLDN18.2) を標的とするCAR-T細胞療法薬satricabtagene autoleucel (satri-cel、 別名CT041) の有効性と安全性を第Ⅱ相多施設共同非盲検無作為化比較試験CT041-ST-01で検討した。 その結果、 無増悪生存期間 (PFS) が有意に改善し、 安全性プロファイルも管理可能であった。 本研究はLancet誌に発表された。
「Our study is the world's first randomised controlled trial of a CAR T-cell therapy for solid tumours」 と記載されており、 今後の治療戦略における重要なマイルストーンとなりえます。
CLDN18.2は、 進行胃癌/胃食道接合部癌 (G/GEJ癌) の有望な治療標的として注目されている。
CLDN18.2標的CAR-T細胞療法satri-celは、 既治療の進行GC/GEJ患者を対象とした第Ⅰ相試験で有望な有効性を示した¹⁾²⁾。
そこで、 satri-celの有効性および安全性を第Ⅱ相ピボタル試験CT041-ST-01の主要解析で評価した。
CLDN18.2陽性かつ2ライン以上の前治療に不応の進行GC/GEJC患者156例が以下の2群に2 : 1で割り付けられた。
主要評価項目は、 独立審査委員会 (IRC) 評価によるPFSであった。
satri-cel群では28例 (27%) に3ライン以上の前治療歴、 72例 (69%) に腹膜転移があった。 TPC群では10例 (19%) に3ライン以上の前治療歴、 31例 (60%) に腹膜転移があった。追跡期間中央値は、 satri-cel群が9.07ヵ月、 TPC群が3.45ヵ月であった。
PFS中央値は、 TPC群の1.77ヵ月 (95%CI 1.61–2.04) に比べ、satri-cel群では3.25ヵ月 (同2.86–4.53)と有意に長かった (HR 0.37 [95%CI 0.24–0.56]、 p<0.0001)。
Grade 3以上の治療関連有害事象 (TRAE) は、 satri-cel群の99%、 TPC群の63%に認められた。 このうちsatri-cel群に多く認められたTRAEは、 リンパ球数減少 (98%)、 白血球数減少 (77%)、 好中球数減少 (66%) であった。 サイトカイン放出症候群 (CRS) は、 satri-cel群の95%に発現した。
著者らは 「同試験は、 固形癌に対するCAR-T細胞療法では世界初の無作為化比較試験である。 satri-celはPFSを有意に延長し、 管理可能な安全性プロファイルを示した。 この結果は、 進行G/GEJ癌に対する3次治療の新たな選択肢としての satri-cel の可能性を示唆するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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