海外ジャーナルクラブ
2年前
Walterらは、 プラチナ製剤とエトポシドの併用療法で治療中、 または治療後に進行した転移性の膵・消化管神経内分泌癌または原発不明の神経内分泌癌患者を対象に、 FOLFIRI+ベバシズマブ併用療法とFOLFIRI単独療法の有効性を無作為化非比較非盲検第Ⅱ相試験で検討 (PRODIGE 41-BEVANEC試験)。 その結果、 FOLFIRI療法へのベバシズマブの追加は全生存期間 (OS) の点においてベネフィットの増加につながらないことが示唆された。 本研究は、 Lancet Oncol誌において発表された。
当初6ヶ月生存を35%前後と見込んでサンプルサイズを作成し、 かつ試験薬をadd onする形でのP2試験となりましたが、 実際は両群で生存率50%を超えたことから有意差が到底出ない形となりました。 結果論ではありますが、 やはり振り返ってみると有意差が出にくいデザインとなっていたことは否めません。
FOLFIRI+Bmabのレジメンはこちら
膵・消化管神経内分泌癌に対するプラチナ製剤とエトポシドによる化学療法後の標準的な二次治療法はない。
局所進行性または転移性の膵・消化管神経内分泌癌または原発不明の神経内分泌癌で、 プラチナ製剤・エトポシド併用化学療法で治療中または治療後に進行が確認され、 🔢ECOG PS 0-2の18歳以上の患者
患者は、 以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けられた。
6カ月時点のOS
FOLFIRI+ベバシズマブ群
FOLFIRI単独群
FOLFIRI+ベバシズマブ群:1名 (虚血性脳梗塞)
ベバシズマブの追加は、 OSに関してFOLFIRIの効果を増加させないようであった。 FOLFIRIは、 膵・消化管神経内分泌癌患者における標準的な二次治療として考慮され得る。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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