インタビュー
3日前

誰しも立ち止まり、 迷い、 そして踏み出した人生の瞬間がある。 医師の原点や転換点にフォーカスするインタビュー企画 「Doctor’s Career」。 今回は、北里大学病院下部消化管外科 ( 医学教育研究開発センター医療技術教育研究部門) 教授の佐藤武郎先生に話を聞いた。 (全4回の第3回)
独ハンブルク大学への留学は、 思いがけない縁から始まった。
講演のため来日していたドイツ人医師から 「枠が空いている大学病院があるから来ないか?」 と声をかけてもらったことがきっかけだ。
「嬉しいですと答えると、 次の日ドイツからFAXが届き、 『いつ来ますか?』という流れになりました。 講演で出会っていなければドイツには行っていません。 縁としか言いようがないですね」

2000年4月から2年間のドイツ留学では、 これまでの臨床経験と重ね合わせながら研究に取り組み、 患者一人ひとりの予後に影響する要素について考えを深めていった。
「臨床の時に抱いていた疑問は、 研究をしなければ解けないと気づきました」

同じがんでも予後が異なる理由や、 転移経路の違いについて考える中で、 手術だけでは解決できない問題に直面した。
「外科医はつい、 『外科医に治せないものはない』と思ってしまうことがあります。 でも、 そんなことはないんだなと気づいたことで、 次のステップに進めた留学でした」
留学生活では、 文化による医療観の違いも体感した。 ドイツでは日本で一般的な人間ドックをしていなかった。
「『なぜ症状もないのに検査するんだ』というのが欧米の考え方です。 国民皆保険の日本とは違い、 医療費が高いことも背景にあります」
多国籍の環境で、 片言のドイツ語を使いながら語り合い、 日々の生活を通じて語学と医療観の広がりを経験した。

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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