HOKUTO編集部
1年前
KRAS G12C変異を有する進行非小細胞肺癌 (NSCLC) を対象に、 化学療法に対するKRAS G12C阻害薬ソトラシブ追加併用の有効性および安全性を検証する初の国際試験である第Ⅰb相試験CodeBreaK 101の結果から、 長期安全性と有効性が報告された。 米・Duke UniversityのJeffrey M. Clarke氏が報告した。
KRAS G12C変異陽性の進行NSCLCに対する、 カルボプラチン (CBDCA) +ペメトレキセド (PEM) へのソトラシブ追加で、 89%という高い奏効率と良好な忍容性が日本で行われた第Ⅱ相試験の結果から報告されている。 そこで同試験では、 同レジメンの安全性と有効性を初の国際試験として評価することとした。
米国とスペインで登録された、 以下を満たすKRAS G12C変異陽性の進行NSCLC
ソトラシブ (960mg/日) +CBDCA (AUC5 IV q3w) +PEM (500mg/m² IV q3w) 併用療法を最大4サイクル施行後、 ソトラシブ+PEMを病態進行を認めるまでまで継続した。 対象は、 1次治療群 (20例) と2次治療群 (13例) に分けて解析した。
主要評価項目:安全性および忍容性 (DLTを含む)
副次評価項目:抗腫瘍効果 (奏効率 (ORR) 、病勢制御率 (DCR) 、奏効期間 (DOR) 、全生存期間 (OS) 、無増悪生存期間 (PFS) など) 、薬物動態
38例を登録
KRAS G12C変異陽性進行NSCLCに対するソトラシブ+CBDCA+PEMは1次治療、 2次治療を問わず有望であることが示された。 さらに長期の忍容性については、 進行中の経過監察の結果を待つ必要がある。
なおこれら3剤併用とペムブロリズマブ+CBDCA+PEM併用療法をKRAS G12C変異陽性進行NSCLCを対象に比較検証する第III相試験CodeBreaK 202が2025年末を終了予定として進行中である (NCT05920356) 。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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