【CHIPRO】プラチナ抵抗性卵巣癌にchiauranib併用、 PFS延長もOSは差なし
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HOKUTO編集部

14日前

【CHIPRO】プラチナ抵抗性卵巣癌にchiauranib併用、 PFS延長もOSは差なし

【CHIPRO】プラチナ抵抗性卵巣癌にchiauranib併用、 PFS延長もOSは差なし
プラチナ抵抗性または難治性卵巣癌患者を対象に、 weeklyパクリタキセルへの新規マルチキナーゼ阻害薬chiauranibの上乗せ効果をプラセボと比較した二重盲検第Ⅲ相無作為化比較試験CHIPROの結果が報告された。 chiauranib併用群は主要評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS)を有意に延長した一方で、 もう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)では両群間に差を認めなかった。 中国・Fudan University Shanghai Cancer CenterのXiaohua Wu氏が発表した。 

背景

プラチナ抵抗性卵巣癌は予後不良で治療選択肢が限られる

プラチナ抵抗性または難治性卵巣癌は予後不良であり、治療選択肢が限られる。非プラチナ化学療法の奏効率(ORR)は10~20%にとどまる。

Chiauranib(ibcasertib)は、Aurora B、VEGFR1/2、PDGFRα/β、CSF-1Rを阻害し、腫瘍細胞増殖・腫瘍血管新生・免疫抑制性腫瘍微小環境の3経路に作用する経口の新規低分子マルチキナーゼ阻害薬である。第Ⅱ相試験ではエトポシドまたはweeklyパクリタキセルとの併用で良好な有効性が示唆されていた¹⁾。

試験の概要

weeklyパクリタキセルへのchiauranib上乗せをプラセボと比較

同試験では、 プラチナ抵抗性または難治性卵巣癌患者を1:1で無作為化し、 weeklyパクリタキセルにchiauranibを併用するCP群、 またはプラセボを併用するPP群に割り付けた。 無作為化は、 前治療として受けた化学療法のライン数 (1~2 vs 3以上) およびプラチナ free interval (6ヵ月以上 vs 6ヵ月未満) で層別化した。 併用療法は最大6サイクル実施し、 増悪を認めない患者では、 chiauranibまたはプラセボによる維持療法へ移行した。

主要評価項目は盲検下独立評価委員会(IRC)判定によるRECIST v1.1に基づくPFSとOSの2つで、いずれかでの優越性の証明を目指す設計とした。

試験の結果

PFSで進行リスクを57%低減、 主要評価項目を達成

2021年12月20日~2025年7月29日に459例が登録され(CP群228例、PP群231例)、70%が抗血管新生療法の前治療歴を有していた。データカットオフ(2025年7月29日)時点の追跡期間中央値はCP群16.6ヵ月、PP群15.1ヵ月だった。

主要評価項目のPFS中央値は、CP群で4.57ヵ月(95%CI 4.14-5.52ヵ月)であり、PP群の2.69ヵ月(95%CI 1.58-2.76ヵ月)に比べて進行リスクを57%低減した(HR 0.427、95%CI 0.34-0.54、p<0.001)。

PFSのベネフィットは抗血管新生療法の前治療歴の有無にかかわらず認められ、事前に規定したすべてのサブグループで一貫していた。

OSは両群で差を認めず

もう一方の主要評価項目であるOS中央値は、CP群12.09ヵ月(95%CI 10.51-15.18ヵ月)、PP群12.12ヵ月(95%CI 10.25-13.31ヵ月)で、両群間に差を認めなかった(HR 0.932、95%CI 0.73-1.20、p=0.583)。

一方、後続抗癌治療を受けなかった患者では、CP群でOSの延長を認めた(7.39ヵ月 vs 4.70ヵ月、HR 0.599、95%CI 0.39-0.91、p=0.016)。PARP阻害薬の前治療歴を有する患者や後続のプラチナ製剤による化学療法を受けた患者でも、OSの良好な傾向が示された。

ORRはCP群32.0% vs PP群14.3%

副次評価項目のORR(IRC判定)はCP群32.0%(228例中73例)、PP群14.3%(231例中33例)であり、 両群間で有意差を認めた(p<0.001)。腫瘍縮小を認めた患者の割合はCP群76.8%、PP群42.4%だった。

CP群におけるGrade3以上の主な治療関連有害事象(TEAE)の発現は、 白血球減少症・好中球減少症・貧血で、主に血液毒性だった。安全性は過去の知見と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。

結論

抵抗性卵巣癌の新たな治療選択肢として有望

Wu氏は、chiauranibとweeklyパクリタキセルの併用がプラチナ抵抗性または難治性卵巣癌患者のPFSを有意に延長し、管理可能で予測可能な安全性プロファイルを示したと結論付けた。抗血管新生療法の前治療歴を有するサブグループでも有意なベネフィットが認められたことから、本レジメンが有望な新たな治療選択肢になり得るとした。

出典

1) Mol Cancer. 2024 Aug 9;23(1):162.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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