海外ジャーナルクラブ
2日前

Nicoliniらは、 フランスにおいて新規に診断された慢性期慢性骨髄性白血病 (CP-CML) 患者を対象に、 第2世代チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) ニロチニブ+ペグインターフェロンアルファ-2a (Peg-IFNα-2a) 併用療法とニロチニブ単剤療法の有効性および安全性を、 多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験PETALsの最終解析で評価した。 その結果、 Peg-IFNα-2a併用により12ヵ月時のMR4.5達成率は有意に改善した。 本研究はLancet Haematol誌において発表された。
📘原著論文
2017年のプロトコール改訂において副次評価項目に治療中止後の無治療寛解 (treatment-free remission : TFR) が追加されましたが、 当初からこの評価を目的に十分な統計学的検出力が設定されていなかった点がlimitationです。
第2世代TKIは、 CP-CML患者における奏効率を改善してきた。 第Ⅱ相試験では、 第2世代TKIにペグインターフェロンアルファ (Peg-IFNα) を併用することで、 深い分子遺伝学的奏効 (DMR) 率が向上することが示された。
そこで本研究では、 新規診断されたCP-CML患者を対象に、 ニロチニブ+Peg-IFNα-2a併用療法の有効性および安全性を、 第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験PETALsの最終解析で評価した。
フランスの学術機関27施設で新規診断のCP-CML患者200例が中央管理の電子システムを用いて以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
適格患者は、 主要BCR::ABL1転写産物を有し、 ECOG PSが2以下でTKI治療歴がない18~65歳の患者であった。
主要評価項目は分子遺伝学的奏効4.5 (MR4.5、 BCR::ABL1 国際標準値 [IS] ≦0.0032%以下と定義) の累積達成率であり、 intention-to-treat (ITT) 集団で解析した。
対象患者の診断時における年齢中央値は45歳 (四分位範囲 [IQR] 36-55歳) で、 65%が男性、 35%が女性であった。 本研究における追跡期間中央値は67ヵ月 (IQR 32.6-70.6ヵ月) であった。
12ヵ月時のMR4.5達成率は併用群が24% (95%CI 16.0-34.1%) であり、 ニロチニブ単剤群の15% (95%CI 8.6-24.2%) と比べて有意に改善し (p=0.048)、 主要評価項目が達成された。
Grade3-4の血液学的副作用は両群ともに14例と同程度に発現し、 主なものとして出血を伴わないGrade3-4の血小板減少症 (併用群 6例、 ニロチニブ単剤群 5例) が報告された。 Grade3-4の精神科系有害事象 (AE) は、 併用群で6例 (6%、 自殺企図3例を含む)、 ニロチニブ単剤群で5例 (5%、 自殺企図1例を含む) に発現した。 血管系AEは、 併用群で6例に6件、 ニロチニブ単剤群で5例に7件発現した (いずれもGrade 3-4)。
著者らは 「本試験では、 ニロチニブ+Peg-IFNα-2a併用療法により、 副作用が増加したものの、 ニロチニブ単剤療法と比べて初期のMR4.5達成率が改善した。 精神科系AEが発現した場合には、 Peg-IFNα-2aの即時中止や精神科医への相談が必要となる可能性がある。 また、 こうした早期の分子遺伝学的奏効が持続的な無治療生存につながるかどうかについては、 今後、 十分な検出力を有する無作為化試験で検討する必要がある」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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