海外ジャーナルクラブ
1年前
Zhouらは、 全身療法歴がなく、 上皮成長因子受容体 (EGFR) エクソン20挿入変異陽性の進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 二重特異性抗体アミバンタマブの有効性と安全性を第Ⅲ相国際共同無作為化比較試験PAPILLONで検討した。 その結果、 アミバンタマブ+化学療法群は化学療法単独群に比し、 無増悪生存期間 (PFS) を有意に改善した。 本研究はNEJM誌において発表された。
First-line treatmentの研究は散見されますが、 今回の研究は高いアンメットニーズのある患者群に対して、 標準治療を大きく進展させる可能性があります。
アミバンタマブはプラチナ製剤ベースの化学療法中または化学療法後に病勢進行した患者の治療薬として認可されている。
全身療法歴がなく、 上皮成長因子受容体 (EGFR) エクソン20挿入変異陽性の進行NSCLC患者:308例
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けた。
盲検下独立中央判定によるPFS
主要評価項目
PFS中央値はアミバンタマブ群で化学療法群に比して有意に長かった。
病勢進行または死亡のHR:0.40 (95%CI 0.30-0.53、 p<0.001)
18ヵ月時点のPFS率
全生存期間 (OS) 中間解析(33% maturity)
HR:0.67 (95%CI 0.42-1.09、 p=0.11)
有害事象
アミバンタマブ+化学療法に伴う有害事象は可逆的な血液学的毒性およびEGFR関連毒性であった。
治療の中止
有害反応により、 患者の7%がアミバンタマブによる治療を中止した。
EGFRエクソン20挿入変異陽性の進行NSCLC患者の1次治療として、アミバンタマブ+化学療法は化学療法単独に比べて優れた有効性を示した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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