海外ジャーナルクラブ
25日前

Puymiratらは、 前壁ST上昇型心筋梗塞患者を対象に、 二重抗血小板療法 (DAPT) に低用量リバーロキサバンを追加することで1ヵ月時点の左室血栓発生率がDAPT単独療法よりも低下するかどうかを無作為化比較試験で検証した。 その結果、 左室血栓の発生率はリバーロキサバン追加群で13.7%、 DAPT単独群で16.6%であり、 両群間で有意差は認められなかった。 一方で、 軽微な出血は、 リバーロキサバン追加群で16.4%に発生し、 DAPT単独群に比べ9.3% (95%CI 3.6~14.8) 増加した。 試験結果はJAMA Cardiol誌に発表された。
左室血栓診断は主に心臓超音波に依存しており、 検査方法や評価のばらつきが結果に影響した可能性があります。
前壁心筋梗塞は、 左室血栓形成リスクを増加させるが、 左室血栓予防のために二重抗血小板療法 (DAPT) に経口抗凝固薬を追加することの有効性と安全性は不明である。
そこで、 前壁ST上昇型心筋梗塞患者における、 DAPTへの低用量リバーロキサバン追加による左室血栓発生率の低下について検討した。
多施設共同・非盲検・盲検化エンドポイント・無作為化比較試験であり、 進行中のFRENCHIE (French Cohort of Myocardial Infarction Evaluation) レジストリ内で実施された。
対象患者は、 初回の経皮的冠動脈インターベンションまたは冠動脈造影後、 DAPT+リバーロキサバン2.5mg追加群と、 DAPT単独群に割り付けられた。
主要評価項目は、 1ヵ月時点の左室血栓とした。
560例が無作為化されたが (リバーロキサバン追加群 : 283例、 DAPT単独群 : 277例)、 左室血栓、 および左室血栓の最大径、 主要有害心血管イベントの発生率にも両群間で差はなかった。
左室血栓
差 -2.9%㌽ (95%CI -8.9~3.2%㌽、 p=0.34)
大出血 (BARCタイプ2以上) の発生率は両群で同程度であったが、 軽微な出血 (BARCタイプ1) はリバーロキサバン追加群で頻度が高まった。
大出血 (BARCタイプ2以上)
差 0.7%㌽ (95%CI -1.3~3.1%㌽)
軽微な出血 (BARCタイプ1)
差 9.3%㌽ (95%CI 3.6~14.8%㌽)
著者らは、 「DAPTに低用量リバーロキサバンを追加しても1ヵ月時点の左室血栓を有意に減少させることはなく、 軽微な出血が増加した。 本研究は検出力が限定的であったため結果は慎重に解釈すべきであり、 わずかな効果の可能性は否定できない」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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