海外ジャーナルクラブ
11日前

Makkarらは、 重症三尖弁逆流 (TR) 患者に対する経カテーテル三尖弁置換術 (TTVR) の実臨床での有効性・安全性を評価する後ろ向きコホート研究を実施した。 その結果、 30日後には97.7%の患者でTRが軽度以下まで改善した。 各イベント発生率は、 全死亡3.1%、 脳卒中0.2%、 出血7.9%、 植込み型心臓電気デバイス (CIED) の新規植込み15.9%、 心不全入院3.1%であり、 健康状態は有意に改善した。 これらの成績は無作為化比較試験の結果と整合していた。 試験結果はJAMA誌に発表された。
本結果は米国での30日時点の早期成績に基づくものであり、 長期予後は評価されておらず、 今後の追跡検証が必要です。
経カテーテル三尖弁置換術 (TTVR) は、 重症三尖弁逆流 (TR) 患者を対象とした、 EVOQUE弁置換システム (米・エドワーズライフサイエンス社) を用いた無作為化比較試験 (TRISCENDⅡ) において内科的治療を上回る成績を示し、 2024年に米国で承認された。 本研究では、 TTVRの実臨床における30日後の転帰を評価する。
本研究は、 米国のTTVR施行症例を対象とした後ろ向きコホート研究である。 対象は、 重症TRを有しハートチームによりTTVRが適切と判断された患者とし、 米国胸部外科学会と米国心臓病学会が共同運営する実臨床レジストリから抽出した。
主要評価項目は、 30日後のイベント発生率 (全死亡、 脳卒中、 出血、 植込み型心臓電気デバイス [CIED] の新規植込み、 心不全入院)、 TRの減少、 健康状態の変化 (NYHA機能分類とKCCQ-OSスコア) を報告した。
さらに、 ベースライン時のCIED装着状況の影響についてサブグループ解析を行った。
1,034例の試行患者のうち、 1,017例 (98.4%) が弁留置に成功した。
TTVRにより、 30日後にTRは97.7%の患者で軽度以下まで改善し、 全死亡率は3.1%であった。 健康状態も有意に改善した。
30日後のイベント発生率
30日後の健康状態
ベースライン時CIED装着状況での層別解析では、 30日死亡率、 心不全入院、 機能的転帰に有意差は認められなかった。
著者らは、 「本研究結果は、 実臨床でのTTVRの安全性・有効性を裏付けるものであった。 30日後の転帰はTRISCENDⅡ試験の結果と整合しており、 高齢で併存疾患を有する集団においても、 TRはほぼ消失し、 健康状態の有意な改善と安全性が示された。 新規CIED植込み率および出血率は、 無作為化比較試験よりも低値であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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