【レジメン】NSCLC術後療法を追加!CDDP+PEMの使いどころなど
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化学療法レジメン

1ヶ月前

【レジメン】NSCLC術後療法を追加!CDDP+PEMの使いどころなど

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
NSCLCの周術期治療は、 化学療法に加え、 分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の導入により、 術前・術後ともに治療戦略が大きく広がっています。 このたびHOKUTOレジメンツールでは、 新たに術後補助化学療法として、 シスプラチン (CDDP) 併用療法およびUFT配合剤療法の3レジメンを追加いたしました。 中でも、 2025年2月に日本で使用可能となったCDDP+ペメトレキセド (PEM) 療法の位置付けや、 長らく標準治療とされてきたCDDP+ビノレルビン (VNR) 療法における有害事象発現時の対応については、 実臨床での判断に役立つ実践的なポイントを網羅しています。 ぜひ日々の診療にお役立てください。 

診療ガイドラインの推奨

『肺癌診療ガイドライン2024』¹⁾における、 CDDP併用療法とUFT配合剤療法の記載は以下の通り。

【レジメン】NSCLC術後療法を追加!CDDP+PEMの使いどころなど
*N3は除く。 **T3 (invasion satellite or nodule) とT4 (invasion or ipsilateral lung nodules) は除く。
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版 非小細胞肺癌の周術期薬物療法より引用

CDDP+VNR療法

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特徴と注意点

  • CDDPによる腎障害予防のための十分な水分負荷と利尿管理を行う
  • 水分負荷に対する心機能の耐容性を事前に確認する
  • 壊死起因性抗癌薬であるVNRの血管外漏出への注意に注意する
👨‍⚕️CDDPは計300mg/m²以上投与できた場合に全生存期間 (OS) を改善したという報告があり、 できるだけ減量を避ける。 ただし、 CDDP+VNR療法後にAtezolizumabの有効性が期待できる場合はその限りではない。
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

CDDP+PEM療法

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特徴と注意点

  • PEMの術後補助療法での使用は、 2025年2月26日より審査上認められ、 査定対象外となった
  • CDDPによる腎障害予防のための十分な水分負荷と利尿管理を行う
  • 水分負荷に対する心機能の耐容性を事前に確認する
  • PEM関連の皮疹が認められた場合、 次コースより予防的ステロイド投与を検討する
👨‍⚕️JIPANG試験²⁾のサブ解析結果からは、 EGFR陰性例での使用が望ましい。
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

UFT配合剤療法

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特徴と注意点

UFT療法の有効性は、 主に肺腺癌において示されている。 非腺癌では検討症例が限られており、 薬物療法の安全性を十分に考慮したうえで、 慎重に適用する必要がある¹⁾。

出典

  1. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版
  2. J Clin Oncol. 2020 Jul 1;38(19):2187-2196.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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