海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

北海道大学大学院呼吸器内科学の若園順康氏らの研究グループは、 COPD患者を対象に、 気道と肺血管の体積比 (AVR) が増悪リスクに及ぼす影響を前向きコホート研究で検討した。 その結果、 AVR高値は初回増悪までの期間短縮と関連し、 COPD増悪の新たな予測因子となる可能性が示唆された。 本研究はRespirology誌において発表された。
男性が大多数を占めていたため、 AVRカットオフを含む結果の一般化可能性は制限されます。 特に、 検証コホートの患者はオリジナルコホートよりも重症例が多く、 増悪率に影響した可能性があります。
AVRがCOPDの増悪に及ぼす影響は不明である。
そこで本研究では、 COPD患者を対象に、 視覚的に評価された気管支拡張症 (mReiffスコア) やコンピュータ断層撮影 (CT) における肺外血管の有無に依らず、 AVRの増加とCOPD増悪との関連を評価した。
北海道COPDコホート研究 (オリジナルコホート、 96例) と京都大学コホート研究 (検証コホート、 130例) に参加したCOPD患者を対象に、 CTから得られた気道と血管の指標、 mReiffスコア、 肺動脈径と大動脈径の比率 (PA/Ao) を評価した。
5年間の追跡期間における初回増悪までの期間を、 Kaplan–Meier法とログランク検定を用いて、 AVRの高値群 (最上位四分位) と低値群 (その他の四分位) で比較し、 多変量Cox比例ハザードモデルを用いて関連する因子を探索した。
全患者および視覚的に気管支拡張症がない患者において、 AVR高値群は低値群と比べてCOPDの初回増悪までの期間が短かった。
またAVR高値は、 全患者においてmReiffスコアやPA/Aoに関わらず、 COPD増悪リスクと有意に関連していた (HR オリジナルコホート : 3.85 [95%CI 1.17-12.6]、 検証コホート : 2.01 [95%CI 1.15-3.52])。
一方で、 肺容積で補正した気道または血管容積は、 初回増悪までの期間と相関を示さなかった。
著者らは 「AVR高値は初回増悪までの期間短縮と関連し、 mReiffスコアおよびPA/Aoを補完するものであった。 この結果は、 AVRがCOPD増悪の新たな予測因子であることを示唆している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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