海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前
Steelらは、 抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有する癌患者とその家族介護者を対象に、 総合的なスクリーニングと新たな段階的共同ケアによる介入の有効性を第Ⅲ相並行群間無作為化試験で検討した。 その結果、 段階的共同ケアは標準ケアと比較して、 患者の健康関連QOLを改善することが示された。 本研究はLancet誌において発表された。
段階的共同ケアによる介入ってなに?となりますが、 最初の段階では下記のような認知行動療法のようです。 traditional strategies (eg, identifying and changing maladaptive thoughts, relaxation techniques, and changing core beliefs), cognitive (eg, reducing cognitions related to pain and fatigue) and behavioural techniques (eg, sleep hygiene, stimulus control, pacing, rest activity cycle, and increasing physical activity).
現行の標準治療における抑うつ、 疼痛、 疲労のスクリーニングと患者紹介の方法は十分に有効でないことが問題視されている。 これを克服するため、 新しい介入法としての段階的共同ケアの効果を評価する必要があった。
抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有する21歳以上の癌患者 (459例) およびその家族介護者 (190例)
患者は以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。
6ヵ月時点での患者の健康関連QOL
0~6ヵ月時点の健康関連QOL
段階的共同ケア群は、 0-6ヵ月時点での健康関連QOLが標準ケア群よりも大きく改善された。
p=0.013、 効果量0.09
ウェルビーイング(Well-being)の改善
0~6ヵ月時点の精神的、 機能的、 身体的ウェルビーイングも改善した。
精神的Well-being : p=0.012
機能的Well-being : p=0.042
身体的Well-being : p=0.033
有害事象は両群で認められず、 死亡は試験と関連がないと判断された。
著者らは、 「段階的共同ケア介入は、 標準ケアと比較して、 抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有するがん患者の健康関連QOLを有意に改善することが示された。 この知見は、 ガイドラインに則したケア (スクリーニングおよび治療) の実施を促し、 癌と診断された患者の転帰を改善する可能性がある」 と報告している。
Steelらは、 抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有する癌患者とその家族介護者を対象に、 総合的なスクリーニングと新たな段階的共同ケアによる介入の有効性を第Ⅲ相並行群間無作為化試験で検討した。 その結果、 段階的共同ケアは標準ケアと比較して、 患者の健康関連QOLを改善することが示された。 本研究はLancet誌において発表された。
段階的共同ケアによる介入ってなに?となりますが、 最初の段階では下記のような認知行動療法のようです。 traditional strategies (eg, identifying and changing maladaptive thoughts, relaxation techniques, and changing core beliefs), cognitive (eg, reducing cognitions related to pain and fatigue) and behavioural techniques (eg, sleep hygiene, stimulus control, pacing, rest activity cycle, and increasing physical activity).
現行の標準治療における抑うつ、 疼痛、 疲労のスクリーニングと患者紹介の方法は十分に有効でないことが問題視されている。 これを克服するため、 新しい介入法としての段階的共同ケアの効果を評価する必要があった。
抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有する21歳以上の癌患者459例およびその家族介護者190例。
患者は以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。
段階的共同ケア群 : 237例
遠隔医療 (例えば、 電話やビデオ会議) を介し、 ケアコーディネーターから週1回50~60分の認知行動療法を実施した。
標準ケア群 : 222例
6ヵ月時点での患者の健康関連QOL
0-6ヵ月時点の健康関連QOL
段階的共同ケア群は、 0-6ヵ月時点での健康関連QOLが標準ケア群よりも大きく改善された。
P=0.013、 効果量0.09
ウェルビーイングの改善
0-6ヵ月時点の精神的、 機能的、 身体的ウェルビーイングも改善した。
精神的 : P=0.012
機能的 : P=0.042
身体的 : P=0.033
有害事象は両群で認められず、 死亡は試験と関連がないと判断された。
著者らは、 「段階的共同ケア介入は、 標準ケアと比較して、 抑うつ、 疼痛、 または疲労感を有するがん患者の健康関連QOLを有意に改善することが示された。 この知見は、 ガイドラインに則したケア (スクリーニングおよび治療) の実施を促し、 癌と診断された患者の転帰を改善する可能性がある」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。