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42日前

【J Clin Oncol】オラパリブによる維持療法、 進行性卵巣癌のOSが改善

DiSilvestroらは, BRCA変異があり新たに進行性卵巣癌と診断された患者を対象に, オラパリブによる維持療法の生存期間改善効果を検討する二重盲検第Ⅲ相試験を実施 (SOLO1/GOG 3004試験) . その結果, オラパリブの維持療法によって, 臨床的に意味のある全生存期間 (OS) の改善が確認された. 本研究は, J Clin Oncol誌において発表された. 

📘原著論文

Overall Survival With Maintenance Olaparib at a 7-Year Follow-Up in Patients With Newly Diagnosed Advanced Ovarian Cancer and a BRCA Mutation: The SOLO1/GOG 3004 Trial. J Clin Oncol. 2022 Sep 9;JCO2201549.PMID: 36082969

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究の主要評価項目はP=0.0004ですが, 事前にP<0.0001 required to declare statistical significanceとしていたために統計的には有意ではない, とのことです. 当然ながら臨床的には意味のある結果です.

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背景

SOLO1/GOG 3004試験において, 新たに進行卵巣がんと診断されたBRCA1および/またはBRCA2 (BRCA) 変異を有する患者に対して, オラパリブの維持療法により無増悪生存期間 (PFS) が延長された.

研究デザイン

  • 対象:新たに進行性卵巣癌と診断され, プラチナ製剤による化学療法が臨床的に有効なBRCA遺伝子変異を有する患者
  • 患者を以下の2群に無作為に割り付け.
  • オラパリブ群:260名
  • プラセボ群:131名
  • 7年間のOSを評価.

研究結果

  • 治療期間中央値
  • オラパリブ群:24.6カ月
  • プラセボ群:13.9カ月
  • 追跡期間中央値
  • オラパリブ群:88.9カ月
  • プラセボ群:87.4カ月
  • OSのHR:0.55 (95%CI 0.40-0.76, P=0.0004)
統計的有意性を宣言するにはP<0.0001が必要
  • 7 年OS率
  • オラパリブ患者:67.0%
  • プラセボ群:46.5%
  • オラパリブ患者の45.3%, プラセボ群の20.6%が後続治療を受けることなく生存していた.
  • 骨髄異形成症候群と急性骨髄性白血病の発生率は低いままであり, 新たな原発性悪性腫瘍の発生率は治療群間で同等であった.

結論

  • 新たに進行性卵巣癌と診断され, BRCA遺伝子変異を有する患者において, 事前に指定した基準では統計的に有意ではないものの, オラパリブ維持療法により臨床的に意味のあるOSの改善が確認された.
  • この設定において長期寛解を得るために, オラパリブ維持療法を使用することを支持するもので, 治癒の可能性も高まる可能性がある.
  • 長期間の追跡調査において, 新たな安全性に関する問題は認められなかった.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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