海外ジャーナルクラブ
8日前

Peakeらは、 救急外来を受診した成人患者を対象に、 敗血症性ショック初期蘇生の最適戦略について、 輸液制限+早期昇圧薬投与の戦略を輸液先行戦略と比較する無作為化比較試験 (ARISE FLUIDS) で検討した。 その結果、 90日時点の生存かつ退院日数 (中央値) は両戦略群いずれも76日であり、 群間差は認められなかった。 試験結果はNEJM誌に発表された。
介入は最初の24時間のみであり、 その後の入院中の治療内容や退院判断などは統制されていませんでした。
敗血症性ショックの初期蘇生における最適なアプローチは明らかでない。 組織灌流を回復させるために多量輸液を行う戦略と、 過剰輸液による有害性を最小化するため少量輸液とともに早期に昇圧薬を開始する戦略のいずれが優れるかは不確実である。
救急外来を受診した敗血症性ショックの成人1,000例を対象に、 6時間以上24時間以下にわたり以下の2群へ無作為に割り付けた。 37例で同意が得られず、 ITT集団は963例であった。
主要評価項目は、 無作為化から90日までの生存かつ退院日数とした*。
無作為化後の24時間での静脈内輸液量は、 昇圧薬群で、 輸液群に比べ少なかった (中央値群間差 -1,108 mL [95%CI -1,395~-850mL])。
昇圧薬の投与患者割合は、 昇圧薬群で18.9㌽高かった (95%CI 13.3-24.5㌽)。
90日時点の生存かつ退院日数に、 有意差は認められなかった (群間差0.0日)。
90日時点の生存かつ退院日数 中央値
有害事象の割合は同様であったが、 肺水腫は昇圧薬群で0.6%、 輸液群で5.0%と昇圧薬群が低値であった (p<0.001)。
著者らは「救急外来を受診した敗血症性ショック成人において、 輸液制限と早期昇圧薬投与を含む戦略は、 多量輸液とより遅い昇圧薬投与を含む戦略と比べて、 90日時点の生存かつ退院日数の増加には至らなかった」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。