寄稿ライター
1年前
勤務先に退職金制度はありますか?転職時の条件にも挙がることもある制度ですが、 医師の退職金相場はどれくらいなのでしょうか。 連載 「医師とお金・考」 の5回目は、 退職金の基本について解説します。
退職金とは、 定年や転職時に勤務先から支払われる報酬のことです。 日本の法律で特に定められておらず、 制度を導入するかどうかは雇用者の裁量に委ねられています。
医師の場合、 病院によって退職金制度があり、 その相場は勤務医で約1000~2000万円です。 意外なことに、 新卒から定年まで勤務した会社員の退職金 (大卒2289万円、 高卒1858万円) と大差はありません (※1)。
開業医の場合、 自ら制度を設けなければ退職金は発生しません。 そのため、 自身の定年後に備えて 「小規模企業共済」 に加入し、 毎月掛け金を積み立てていく形で準備する (※2) ケースも多く見られます。
勤務年数と退職理由 (自己都合または会社都合) で金額を設定
退職時の基本給、 勤務年数、 退職理由で金額を算出
給与とはリンクせず、 勤続年数に応じた基準額と等級に応じた係数で計算
在籍年数と役職でポイントを計算し、 それに基づき金額を算出
税金 = (退職金 - 退職所得控除) ×1/2
で算出されます。
退職所得控除額の計算方法は以下の通りです。
つみたてNISAやiDeCo、 個人年金保険などで積み立てが可能です
不動産投資等で赤字があれば、 それを退職金から控除できます。
不動産やREIT、 投資信託、 相続税対策など資産運用の方法は多彩です。
勤務医か開業医か、 公務員か民間病院か、 また民間病院でも病院ごとにさまざまな形態が存在するのが退職金制度です。 その詳細を把握し、 適切に備えることが重要ですが、 特に、 状況によって対応が変化する退職金の運用に関しては、 専門家のアドバイスを求めることも一つの方法です。
医師としてのキャリアを考える上で、 退職金や定年制度は避けて通れないテーマです。 この基礎知識を元に、 より賢い選択と備えをしていきましょう。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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