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57日前

【Blood Adv】ホジキンリンパ腫へのABVD療法、妊孕性への影響はなし

Machetらは, 出産可能年齢のホジキンリンパ腫 (HL) 患者を対象に, ABVD療法が妊孕性に及ぼす影響を非介入型多施設共同研究で検討. その結果, HLに対してABVD治療を受けた女性の妊娠数, 出産数, 妊娠開始までの期間は, 対照群と差がないことが明らかとなった. 本研究は, Blood Adv誌において発表された. 

📘原著論文

Hodgkin lymphoma and female fertility: a multicenter study in women treated with ABVD. Blood Adv. 2022 Sep 21;bloodadvances.2021005557.PMID: 36129842

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究結果は慎重に判断する必要があります. 結論はホジキンリンパ腫へのABVD療法, 妊孕性への影響はなし, というimpactの強いものです. しかしながら, 後ろ向きアンケート調査で, 回答率が52%であることから, 選択バイアス・思い出しバイアスの強い研究です. 科学的な見地からは, 結論は修正が必要なレベルと考えます.

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背景

HLの若年女性において, 妊孕性の温存は大きな関心事となっているが, 現在最も頻繁に処方されているABVD療法後の妊娠率については, ほとんど研究されていない.

研究デザイン

  • 対象:出産可能年齢のホジキンリンパ腫 (HL) 患者.
  • 対照群として各患者に対し, 化学療法への曝露がない健康な女性2名割り当てた.
  • 妊孕性は, HL治療後の妊娠と出産の数によって評価された.

研究結果

  • 67人の患者が対象に含まれた.
  • 診断時の年齢中央値:24.4歳 (16~43歳) .
  • HLは68.7%が限局性であった.
  • 治療後1回以上の妊娠
  • HL患者群:53.7%
  • 対照群:54.5%
p=0.92
  • 出産希望患者の81%が少なくとも1回の妊娠を経験した.
  • ABVD療法を受けた患者において, 妊娠までの期間の中央値が長くなることはなかった.
  • HL患者群:4.8年
  • 対照群:6.8年
  • 妊娠および出産の比率
  • HL患者群:妊娠58例, 出産48例 (比率1.2)
  • 対照群:妊娠136例, 出産104例 (比率1.3)
  • HL患者群において産科および新生児の合併症の増加は報告されていない.

結論

HLに対してABVD治療を受けた若い女性の妊娠数, 出産数, 妊娠開始までの期間は, 対照群と差がなかった. したがって, HLでABVDによる治療を受けた女性は, 生殖能力に関して安心できると考えられる.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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