【Lancet GH】血中miRNA検査、感度は大腸癌91%・進行腺腫81%
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海外ジャーナルクラブ

11日前

【Lancet GH】血中miRNA検査、感度は大腸癌91%・進行腺腫81%

【Lancet GH】血中miRNA検査、感度は大腸癌91%・進行腺腫81%
Mannucciらは、 大腸内視鏡検査を受けた平均的リスクの個人を対象に、 血中miRNAを用いた血液検査の大腸癌・進行腺腫に対する診断性能を、 多施設研究DENEBで検討。 検証コホートでは、 大腸癌・進行腺腫の識別能はAUC 95%で、 大腸癌に対する感度は91%、 進行腺腫に対する感度は81%であった。 研究結果はLancet Gastroenterology & Hepatology誌において発表された。

📘原著論文

A blood-based test for detection of advanced adenomas and colorectal cancer (DENEB): a multicentre diagnostic accuracy study. Lancet Gastroenterol Hepatol. 2026 Aug 10. Online ahead of print. PMID: 42575119

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

EDRN phase I–IIIのoutcome-enriched designであり、 大腸癌 (一般集団 0.7%) や進行腺腫 (7~10%) を高頻度に含むため、 実臨床より診断性能を過大評価している可能性があります。

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背景

大腸癌予防には進行腺腫の検出が鍵

大腸癌は、 適切な検診によって罹患も死亡も予防し得る。 血液検体による検診検査は受診率の押し上げにつながり得る一方で、 前癌病変を捉えられなければ予防効果は限られたものにとどまる。

罹患と死亡の双方を減らすうえで鍵となるのは進行腺腫の検出である。 DENEB研究は、 この目的に対応する新規の血液検査を開発し評価することを目的として実施された。

研究デザイン

探索から学習・検証まで非重複コホートで血液検査を構築

DENEB研究は、 Early Detection Research Networkの第I-III相フレームワークに沿った、 多施設共同バイオマーカー研究である。 大腸癌および進行腺腫に関連する血中バイオマーカーを探索 (第I相) した後、 互いに重複しないコホートを用いて血液検査モデルの構築・学習 (第II相) および検証 (第III相) を行った。

  • 探索コホート1 (274例; スペイン バルセロナ)
  • 探索コホート2 (307例 日本、 津)
  • in silicoコホート (99例 日本、 61例 スペイン、 107例 中国)
  • 臨床コホート1 (学習用, 535例 バルセロナ、 津)
  • 臨床コホート2 (検証用, 230例 バルセロナ、 津)

各コホートには、 検診または診断目的の大腸内視鏡検査所見が得られた平均的リスクの個人 (18~100歳) のデータが組み入れられた。 大腸癌症例を十分に含めるため、 手術前の未治療大腸癌患者も組み入れた。 対象は内視鏡所見と組織病理所見に基づき、 大腸癌・進行腺腫・低リスク腺腫・非疾患対照 (内視鏡所見陰性) に分類された。

血中miRNAを用いた検査モデルを構築

検査の開発では、 探索コホート1・2の小RNAシークエンスにより、 大腸癌および腺腫患者の血中で過剰発現する候補miRNAを同定した*。 同定されたバイオマーカーは臨床コホート1・2で逆転写定量PCR (RT-qPCR) により測定された**。

*in silicoコホートは生物学的妥当性と再現性のフィルタとして用い、 探索コホートとin silicoコホートのうち2つ以上で有意な過剰発現を示したバイオマーカーのみを採用
**臨床コホート1ではXGBoostによる機械学習モデルを用い、 大腸癌用と進行腺腫用の2つのモデルを個別に構築して固定し診断閾値を設定、 この閾値を臨床コホート2で検証

主要評価項目は45歳以上の全適格参加者における大腸癌および進行腺腫に対する感度と、 進行腫瘍に対する特異度であった。

結果

大腸癌・進行腺腫の識別でAUC 95%

開発された血液検査は、 19のcell-free miRNAと20のエクソソームmiRNAの転写発現をRT-qPCRで測定するものであった。

検証コホートである臨床コホート2において、 大腸癌および進行腺腫を非疾患対照から識別するROC曲線下面積 (AUC) は95% (95%CI 92-98%) であった。

大腸癌に対する感度は病期を問わず91%

45歳以上の全適格参加者において、 大腸癌に対する感度は病期を問わず91% (95%CI 80-96%) であり、 男性89% (同 75-96%)・女性95% (同 75-99%) であった。 Stage I・II・IIIの大腸癌に限った感度は92% (同 80-97%) であった。

予防の鍵となる進行腺腫も8割超を検出

45歳以上の全適格参加者における進行腺腫に対する感度は81% (95%CI 69-89%) であり、 男性82% (同 67-91%)・女性79% (同 57-92%) であった。

進行腫瘍・内視鏡所見陰性の特異度は8割台

45歳以上の全適格参加者における進行腫瘍に対する特異度は85% (95%CI 77-90%) であった。 内視鏡所見陰性に対する特異度は83% (同 72-91%) であった。

結論

大規模前向き研究での検証へ

著者らは、 「本研究の結果を踏まえ、 本アッセイの性能と臨床的有用性、 および集団ベースの検診戦略における位置付けを見極めるうえで、 大規模な前向き研究へ進む根拠が得られた」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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