海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前

Rabinらは、 COPDおよび喘息の患者を対象に、 吸入薬治療をブデソニド・ホルモテロール定量噴霧吸入器からフルチカゾン・サルメテロールドライパウダー吸入器へ切り替えた場合の臨床転帰を、 自己対照ケースシリーズ研究とマッチング観察コホート研究で検討した。 その結果、 切り替え後にプレドニゾンの使用率上昇、 救急受診および入院の増加といった有害アウトカムが増加することが明らかとなった。 本研究はJAMA Intern Med誌において発表された。
本結果の要因として、 薬剤・デバイスの特性差 (フルチカゾンの強い免疫抑制作用による肺炎リスク増加や、 ドライパウダー吸入器の米国での馴染みの薄さ)、 および処方変更による服薬アドヒアランス低下や吸入手技のエラーを挙げています。
定量噴霧吸入器から噴霧剤不使用のドライパウダー吸入器への変更が臨床的にどのような影響を及ぼすかについて、 十分なエビデンスはない。 本研究の目的は、 COPD・喘息の治療において、 退役軍人医療行政による処方薬リストの変更によって、 ブデソニド・ホルモテロール定量噴霧吸入器がフルチカゾン・サルメテロールドライパウダー吸入器に置換された際の臨床的影響を評価することである。
同研究の対象は、 2018年1月~22年12月に米国退役軍人医療システムのデータにおいて、 ブデソニド・ホルモテロールからフルチカゾン・サルメテロールへ切り替えた退役軍人であった。 主要評価項目は、 救済療法 (アルブテロールとプレドニゾンの処方)、 救急受診・全入院、 呼吸器関連および肺炎による入院であった。
自己対照ケースシリーズ研究 (26万268例、 中央値71歳、 91%が男性) において、 薬剤を変更し有害事象を経験した患者における、 切り替えによる結果は以下の通りであった。
マッチング観察コホート研究 (25万8,557例、 平均年齢68.9歳、 94%が男性) における切り替え患者と、 切り替えを行わなかったマッチング患者を比較したときの、 切り替え後180日時点における結果は以下の通りであった。
著者らは 「切り替え後にプレドニゾンの使用率上昇、 救急受診および入院の増加といった有害アウトカムが増加することが明らかとなり、 吸入器移行が有害な健康転帰の増加と関連していることが示され、 政策変更の再評価の必要性が示唆された。」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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