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64日前

【J Clin Oncol】MDSへのラスパテルセプト、 長期投与の安全性を確認

Platzbeckerらは, 輸血を要する低リスク骨髄異形成症候群 (LR-MDS), 環状鉄芽球を伴うMDS (RS-MDS) の患者を対象に, ラスパテルセプトの有効性と安全性を検討する第Ⅱ相試験を実施 (PACE-MDS試験). その結果, 投与期間中に新たな安全性の懸念事項は確認されず, 長期にわたり安全に投与できることが確認された. 本研究は, J Clin Oncol誌において発表された. 

📘原著論文

Platzbecker U, et al, Long-Term Efficacy and Safety of Luspatercept for Anemia Treatment in Patients With Lower-Risk Myelodysplastic Syndromes: The Phase II PACE-MDS Study. J Clin Oncol. 2022 Aug 23;JCO2102476.PMID: 35998303

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

タイトルにあるLong-term, 長期の効果というのはどの領域でも注目されています. Long-termの定義ははっきりしたものはありませんし, 領域によって異なりますが, 大体1-2年とされています. それ以上の長期というのは, 臨床的には大変意義がありますが, 実はgrantの期間が限定されていることからなかなか調査できない, というのが現実です.

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背景

luspatercept (ラスパテルセプト)は, 再発または難治性の輸血依存性低リスク骨髄異形成症候群 (LR-MDS) および環状鉄芽球を伴うMDS (RS-MDS) 患者において高い臨床活性を有していることが報告されている.

研究デザイン

対象

PACE-MDS試験のLR-MDS患者108名

評価項目

主要評価項目は安全性、 副次的評価項目は液学的改善率 (HI) 赤血球系改善率 (HI-E), 好中球系改善率 (HI-N), 血小板系改善率 (HI-P).

研究結果

主要評価項目

投与期間中央値315日において, 安全性に関する新たな懸念事項は認められなかった.

副次評価項目

  • HI-E:53.7%
  • HI-N:33.3%
  • HI-P:9.5%
  • RSの有無にかかわらず, HI-Eでは骨髄の初期/後期前駆細胞の比率がほぼ3倍に増加した.
  • 非RS患者のベースラインのEPO濃度が低い場合 (69.6 vs. 623.3 IU/L, P=0.0077), および治療後にRSを認めた患者で赤血球前駆細胞増加比が高い場合 (10.44 vs. 4.48, P=0.0106) に, HI-Eとの関連が認められた.

結論

本研究は, 未治療のMDS-RSを含むLR-MDSのサブタイプにおけるラスパテルセプトの効果を明らかにし, 今後の臨床試験の基盤となるものである.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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