海外ジャーナルクラブ
8日前

Kadesjöらは、 スウェーデン・デンマーク・ノルウェーの2型糖尿病患者を対象に、 SGLT2阻害薬治療中のケトアシドーシスの発生率とリスク因子を、 全国登録を用いたコホート研究およびネステッド症例対照研究で検討した。 その結果、 32万2,597件の治療エピソードで1,452件のケトアシドーシスが発生し、 発生率は1,000人年当たり2.43件であった。 高HbA1c、 低栄養、 ケトアシドーシスの既往などが強く関連した。 研究結果はLancet Diabetes Endocrinol誌に発表された。
ケトアシドーシスの診断コードは特異度92~99.6%、 陽性的中率67~89%ですが、 診断や併存疾患の誤分類の可能性があります。
SGLT2阻害薬はケトアシドーシスのリスクを高めるが、 実臨床データは乏しい。 本研究では全国登録を用いて、 2型糖尿病患者のSGLT2阻害薬治療中におけるケトアシドーシスの発生率、 リスク因子、 予後を評価した。
スウェーデン、 デンマーク、 ノルウェーの全国登録を用いた。 18歳以上の2型糖尿病患者のSGLT2阻害薬治療エピソード32万2,597件 (28万2,282例) で、 ケトアシドーシス発生率を推定した。 さらに、 年齢、 性別、 出生地域、 暦時間、 治療開始からの期間でマッチさせたネステッド症例対照研究で、 リスク因子と誘因または併発事象を評価した。 糖尿病治療薬の変更も評価した。
追跡期間中央値1.3年で、 ケトアシドーシスが1,452件発生した (発生率 : 1,000人年当たり2.43件)。 発生率は治療開始直後に最も高かったが、 リスクは追跡期間を通して持続した。
ネステッド症例対照研究では、 以下の因子がケトアシドーシスと強く関連した。 各因子のオッズ比 (OR) を示す。
高HbA1c (≧83mmol/mol vs ≦52mmol/mol)
低栄養
ケトアシドーシスの既往
低BMI (<20kg/m² vs ≧20かつ<25kg/m²)
最近の低血糖
感染症は、 ケトアシドーシスの誘因または併発事象として最も多かった。
感染症の合併
OR 7.60 (95%CI 6.62-8.71)
最も強い関連は、 アルコール中毒、 急性腎イベント、 急性腹症、 脳卒中、 大手術で認められたが、 過大評価の可能性がある。 また探索的解析では、 観察された関連の多くが2型糖尿病患者に全般的にみられるものと示唆された。
ケトアシドーシスの1年後の時点で、 842例中211例 (25.1%) がSGLT2阻害薬を継続していた。 インスリン使用は269例 (31.9%) から615例 (73.0%) に増加した。
著者らは、 「SGLT2阻害薬使用中のケトアシドーシスリスクは患者特性によって異なり、 治療早期に限られたものではない。 治療期間を通じてリスクを評価し、 急性疾患やストレスの際には治療を休止するよう指導すべきである」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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