海外ジャーナルクラブ
1年前
Feldmanらは、 長時間作用性ムスカリン拮抗薬 (LAMA) と長時間作用性β₂拮抗薬 (LABA) の併用がCOPD増悪および肺炎による入院の減少に関連するかどうかをコホート研究で検討。 その結果、 LAMA-LABA併用療法はICS-LABA併用療法と比較して臨床転帰の改善と関連しており、 COPD患者にはLAMA-LABA併用療法が望ましいことが示唆された。 本研究は、 JAMA Intern Med誌において発表された。
やはり最終的にはICS-LAMA-LABAs vs LAMA-LABAsの研究成果が気になるところです。
COPDに関する診療ガイドラインでは、 LAMAとLABAを含む吸入薬が吸入コルチコステロイド (ICS) とLABAを含む吸入薬より推奨されている。 しかし、 これらの併用吸入薬 (LAMA-LABA vs ICS-LABA) を比較した無作為化臨床試験のデータは相反しており、 一般化の際の課題となっている。
Optum's Clinformatics Data Martを用いた1対1の傾向スコアマッチコホート研究
COPDと診断され、 2014~19年にLAMA-LABAまたはICS-LABA配合吸入薬の新規処方を受けた40歳以上の患者
初回の中等度または重度のCOPD増悪
初回の肺炎入院
ICS-LABA併用群と比較して、 LAMA-LABA併用群は中等度または重度のCOPD初回増悪率を8%減少させ (HR 0.92、 95%CI 0.89-0.96)、 肺炎初回入院率を20%減少させた (HR 0.80、 95%CI 0.75-0.86)。
これらの所見は、 事前に規定したサブグループ解析および感度解析の範囲においても一貫性が認められた。
LAMA-LABA併用療法はICS-LABA併用療法と比較して臨床転帰の改善と関連しており、 COPD患者にはLAMA-LABA併用療法が望ましいことが示唆された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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