メイヨークリニック感染症科 松尾貴公
29日前
メイヨークリニック感染症科 松尾貴公先生による連載です。 今回は 「院内を歩く際に意識すべき3つのポイント」 について解説します。
日々の診療のなかで、 外来の待合室や通路、 院内のロビーでさまざまな患者や家族とすれ違うと思います。
皆さんの病院内での何気ない行動が、 時に患者や家族を不快な気持ちにさせることがあります。 逆に、 少しの気配りで患者や家族の安心や満足度の向上につながることもあります。
今回は、 院内を歩く際に意識したい 「3つのポイント」 をご紹介します。
皆さんの病院内での行動は、 常に患者や家族の目に映っています。 特に以下の点には注意が必要です。
大声で話しながら歩かない
⚠️会話は控えめにし、 話す時は立ち止まる
通路を走らない
⚠️当たり前だが患者にとって危険
スマートフォンを見ながら歩かない
⚠️安全面に加え、 良い印象を与えない
待合ロビー付近で、 同僚と患者の話をしない
⚠️プライバシーを守る配慮が必要
エレベーター内で不満や悪口を漏らさない
⚠️思わぬ場所で誰かに聞かれることあり
忙しい時こそ、 少しの気配りが相手への安心感につながります。 以下に例を示します。
💡フロアマップを見て迷っている人に、 「お困りですか?」 と声をかける
💡車椅子の方が移動しにくそうなら、 「お手伝いしましょうか?」 と一声かける
💡エレベーターを降りる際、 後ろの人のためにドアを押さえる
💡狭い通路では一旦立ち止まり、 向かい側の人を先に通す
これらは、 院内だけでなく日常生活でも意識したい行動です。 皆さんの日頃からの意識が、 自然な気配りにつながります。
院内ですれ違う職員や患者に対して、 笑顔で挨拶をすることもポイントです。
自分が知っている人か、 知らない人かは関係ありません。 相手があなたのことを知っているかもしれませんし、 今後どこかで関わるかもしれません。
「こんにちは!」 「お疲れ様です!」 といった元気な挨拶は、相手に好印象を与えるだけでなく、 自分自身も前向きな気持ちになります。
今回は最後に、 ぜひ見ていただきたい動画を紹介します。
Empathy: The Human Connection to Patient Care
米国の病院ランキング 2024-2025 で全米 2 位を獲得したクリーブランド クリニックが作成した約 4 分半の動画です。
院内にはさまざまな状況に置かれた患者や職員がいること、 共感が重要であることをメッセージとして示しています。 院内を歩く中で、 常に念頭に置いておきましょう。
レジデントのためのビジネススキル・マナー
医師として成功の一歩を踏み出す仕事術55
本書では自分が失敗から学んできた社会人としての院内・院外で必要なマナーや、 医師としての心得、 自己成長を成し遂げていくために必要な仕事術を解説していきます。 特に若手医師の皆さんにこれらを少しでも早い段階で共有することにより、 医師としてのキャリアを成功させるためのお手伝いが少しでもできれば幸いです。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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