「AIツールの受け入れやすさ」で診断率に差
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HOKUTO編集部

11ヶ月前

「AIツールの受け入れやすさ」で診断率に差

「AIツールの受け入れやすさ」で診断率に差

医療AIツールの有効性は「現場の医療者がそのAIを受け入れるかどうか」にかかっている。 米メイヨークリニックの研究チームは、 「AIツールの提案を採用しやすい医師」と「採用を躊躇する医師」とを比較し、 心不全の診断率に2倍の差が生まれることを示した。

Mayo Clinic Proceedingsに掲載された同研究では、 米中西部48の医療施設における医師165名および患者11,573名を対象に、 「心電図から左室低駆出率 (心不全) を検出するAIシステム」のアラートを受けた際の採用状況と患者転帰についてを検証した。 「採用」の定義は、 AIによる「心エコーオーダーを検討するように」との通知を受け入れ、 追加検査を実際に行った場合としている。 チームの検証によると、 AIの提案を高率に受け入れる「高採用者群」では心不全の診断率33.9%、 提案の採用率が低い「低採用者群」では診断率16.3%と、 約2倍の差があったとしている。

研究チームによると、 高採用者には「複雑な健康問題を抱える患者への対応経験」が少ない傾向があると考察している。 著者でメイヨークリニックのDavid Rushlow医師は「学術的専門性の高い施設において開発される傾向のある医療AIだが、 その利点を最大化するためには、 複雑な患者を扱った経験の少ないプライマリーケアの現場との間で、 より多くのコラボレーションを持つことも重要だ」と語っている

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本記事は、 「The Medical AI Times」 の監修の下、その許可を得て転載しています。 著作権は同メディアに帰属します。 詳細は、原文をご確認ください。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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