海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前

新潟県立がんセンター新潟病院内科部長の三浦理氏らの研究グループは、 "sensitizing uncommon*" と定義されたEGFR遺伝子変異がある未治療の非扁平上皮非小細胞肺癌患者を対象に、 第二世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (EGFR-TKI) アファチニブの有効性および安全性を多施設共同第Ⅲ相無作為化比較試験ACHILLES/TORG1834で検討した。 その結果、 アファチニブは標準化学療法 (プラチナ製剤+ペメトレキセド) と比べて無増悪生存期間 (PFS) が有意に改善したことが明らかになった。 結果はJ Clin Oncol誌に発表された。
RCTのサンプルサイズ計算ですが、 検出力を通常の80%ではなく75%としている点はlimitationとなります。
【ACHILLES/TORG1834】sensitizing uncommon EGFR陽性未治療NSCLCでアファチニブが著効
これまで、 sensitizing uncommon EGFR変異陽性非扁平上皮非小細胞肺癌 (NSCLC) の1次治療に用いるアファチニブと標準化学療法の有用性を比較した第Ⅲ相無作為化比較試験 (RCT) は報告されていない。
そこで、 第Ⅲ相RCT (ACHILLES/TORG1834) で、アファチニブと標準化学療法が初めて比較された。
日本の51施設において2019年3月-2023年2月に登録されたsensitizing uncommon EGFR変異陽性非扁平上皮NSCLC患者109例が以下の2群に割り付けられた。
中間解析の結果よりデータ安全性モニタリング委員会は試験の早期終了を勧告した。
主要評価項目はPFS、 副次評価項目は客観的奏効率 (ORR)、 全生存期間 (OS)、 安全性であった。
主要評価項目であるPFS中央値 (mPFS) は、 アファチニブ群が10.6ヵ月で、 対照群の5.7ヵ月と比べて有意に長かった (HR 0.421 [95%CI 0.251-0.706]、 p=0.0010)。
副次評価項目であるアファチニブ群のORRは、 全集団および主なuncommon変異 (G719X、 L861Q、 S768I)、 複合変異およびその他の変異を有する患者間で同程度であった (それぞれ61.7%、 55.8%、 72.7%、 60.0%)。
多くの患者に認められたGrade 3以上の有害事象は、 アファチニブ群では下痢、 爪周囲炎、 発疹、 対照群では食欲不振と悪心であった。
著者らは 「アファチニブ単剤療法は、 sensitizing uncommon EGFR変異陽性NSCLCに対する1次治療の標準的な選択肢になる可能性が示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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