インタビュー
2日前

誰しも立ち止まり、 迷い、 そして踏み出した人生の瞬間がある。 医師の原点や転換点にフォーカスするインタビュー企画 「Doctor’s Career」。 今回は、 関西医科大学 呼吸器腫瘍内科学講座助教の勝島詩恵先生に話を聞いた。 (全4回の第4回)
患者との思い出は数え切れない。 詳細なリハビリ記録を日記につけ、 フレイル外来での評価を励みにしていた人、 リハビリで握力や巧緻性が戻り、 小さな折り紙でつくった千羽鶴を届けてくれた人…。
リハビリをきっかけに前向きになり、 服装や化粧、 髪型を驚くほどきれいにして、 最期まで笑顔がすてきだった人もいた。
「私の患者愛が強すぎて、 なかなかリハビリを卒業させられず、 予約があふれてしまうこともあります (笑) 」

「もう来ないかもしれないけれど、 予約を入れといて」 と言った患者の通院が途絶え、 しばらく経ってから家族が挨拶に来ることも。
「ランディングのお手伝いを最期までできたと腑に落ちた瞬間、 『お疲れさまでした』と心から言える自分になっています。 その時には患者さんへの深い感謝の気持ちが自然と湧き上がってきます」

振り返ると、 迷いも失敗も遠回りもあった。 しかし、 いろいろな経験があったからこそ 「今」 がある。
「遠回りをしたのか、 近道だったのかは分かりません。 でも、 紆余曲折の先に思いがけないすばらしい出会いがあり、 やりたい仕事に恵まれました。 私生活も充実しています」

現在は、 がん悪液質の研究にも取り組んでいる。 自治体とも連携し、 すべてのがん患者が治療とうまく付き合い、 自分らしく前向きに生きられる仕組みづくりを進めている。
悩み、 葛藤していた頃の自分に伝えたい言葉がある。

「結局正解はないし、 思ってもみない方向に進むこともある。 だけど、 そこでまた想像もしていなかった出会いやチャンスがある。 だから、 心配しなくて大丈夫だよ」


編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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