日本癌治療学会
5日前
日本癌治療学会では、 がん診療に携わるすべての医療従事者に向け、 診療の標準化と質の向上を目的とした複数のガイドラインを発刊しています。 小児・AYA世代の妊孕性温存から制吐薬の適正使用まで、 幅広い領域をカバーしたこれらのガイドラインは、 臨床現場における実践的な判断の拠り所となっています。 本記事では、 これまで本学会が編集・監修に携わり発刊されたガイドラインおよび見解書・ブリーフィングレポートを一挙にご紹介します。
Web版としては4年ぶり、 書籍としては7年ぶりの全面改訂となる第2版は、 Minds 2014および2017に準拠して作成された。 世界の多くのガイドラインで科学的根拠に乏しい 「FN発症率20%」 のカットオフを前提に推奨が決められてきた歴史があるが、 今回議論を重ね 「FN発症率20%」 の前提を捨て、 個々のQuestionに対して科学的にエビデンスを評価した。 エビデンスに乏しく明確な推奨ができないがん種やレジメンにおいても、 それぞれの状況でリスクとベネフィットのバランスを評価する際の参考になるように作成した。 目の前の患者さんに最適な医療を行うためにご活用いただきたい。 (金原出版Webサイトより)
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GIST (消化管間質腫瘍) は、 有効な分子標的薬開発を機に大きな転換点を迎えた。 8年ぶりの改訂となる第4版では 「画像診断」 「病理診断」 「外科治療」 「内科治療」 の各領域で、 最新のエビデンスを取り入れ、 専門家間のコンセンサスも加味した本邦の臨床現場に即した内容としている。 関連するCQ と連動した8つの診断・治療アルゴリズム等記載も充実し、 GIST診療に必携の一冊となっている。 (金原出版Webサイトより)
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7年ぶりとなる改訂第2版はMinds 2020に準拠、 また推奨作成にはエビデンスだけでなく、 価値観や容認性、 実行可能性など様々な視点における合意形成方法としてGRADEが提唱する 「EtD frameworks」 を用いた。 2017年版で扱った8領域に、 肺、 耳鼻咽喉・頭頸部、 膠原病を加えてパワーアップ。 巻頭には各疾患領域の診療アルゴリズムを収載した。 医師、 看護師、 薬剤師、 心理士など多職種に向けた、 がん・生殖医療の今を集結させた一冊。 (金原出版Webサイトより)
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がん薬物療法により発現する悪心・嘔吐を適切に評価し抑制することは、 がん患者のQOL改善と治療完遂のための重要な課題である。 8年ぶりの全面改訂となる今版は、 Minds2017に準拠し作成した。 各章の総論・Questionを充実させ、 非薬物療法による制吐療法、 患者サポート、 医療経済などについても新たにQuestionや解説を追加し、 制吐療法における、 患者と医療従事者の意思決定支援に必要な情報提供を目指した。 (金原出版Webサイトより)
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初版(2016)刊行時以降の分子標的治療薬の知見と、 免疫チェックポイント阻害薬に関するCQを加えた、 大増補・改訂版。 (ライフサイエンス出版Webサイトより)
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日本臨床腫瘍学会および日本癌治療学会の共同編集によるガイドライン。 がんの薬物療法は、 抗がん薬の増加、 治療レジメンや支持療法の進歩等により飛躍的な発展を遂げているが、 急速に増えている高齢がん患者においては、 QOLや認知機能の低下、 合併症や副作用の頻度増加など、 特有の問題があり、 かつ個人差も大きいため、 標準治療は確立されていない。 本ガイドラインは、 今後ますます重要性を増す高齢がん患者に対する薬物療法について、 基本的な診療指針を示すものとなる。 (南江堂Webサイトより)
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近年、 腫瘍の生物学的特性が明らかにされるに従い、 疾患の臓器特性を超えた臓器横断的 「tumoragnostic」 な薬剤の開発承認がなされてきている。 改訂版となる本書では、 dMMR固形がん、 NTRK融合遺伝子陽性固形がんに関する記載のアップデートに加え、 tumor mutation burden high (TMB-H) に対する免疫チェックポイント阻害薬について言及。 ゲノム診療の最前線を示した。 (金原出版Webサイトより)
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本書は、 後腹膜肉腫の診療における臨床判断や治療方針決定のための参考資料として、 後腹膜肉腫の診療にかかわる医療従事者 (各診療科における専門医と一般診療医) および後腹膜肉腫患者とその関係者に向けた診療ガイドラインです。 (医書.jpより)
日本癌治療学会、 日本臨床腫瘍学会、 日本外科学会の3学会協力のもとで発出された、 分子的残存病変 (MRD) 検査の臨床使用に関する初の見解書。 欧米で既に一部が臨床活用され、 今後は日本でも薬事承認・保険適用が期待されるMRD検査について、 現時点でのエビデンスを網羅的に解釈し、 領域横断的な適正臨床利用の共通見解を示している。
日本癌治療学会・日本臨床腫瘍学会・日本癌学会の3学会合同による本レポートでは、 固形がん診療における遺伝子パネル検査の現状を分析し、 課題を検証するとともに、 将来像とその実現に向けた具体策を提言。 検査タイミングの柔軟化、 コンパニオン診断 (CDx) とプロファイル検査の一体的運用、 エキスパートパネルの効率化、 薬剤アクセスの向上、 検査実施医療機関の拡大など、 多岐にわたる課題に対する提言がなされている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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