海外ジャーナルクラブ
13時間前

Salesらは、 妊娠中の鉄欠乏性貧血 (IDA) に対する静注鉄と経口鉄を比較した無作為化比較試験 (RCT) について、 システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。 その結果、 静注鉄は経口鉄と比較して、 分娩時の母体ヘモグロビン値および母体・新生児フェリチン値が高く、 分娩入院中の輸血率が低いことと関連した。 研究結果はJAMA Netw Open誌に発表された。
メタ解析であるため、 既存研究の限界を引き継ぐ点があります。 研究の質による層別解析を行いましたが、 アウトカムの報告は一貫していませんでした。
妊娠中のIDAは妊娠転帰の改善を目的に治療が推奨されているが、 最適な鉄投与経路は定まっていない。 本研究は、 2018年の既報のシステマティックレビュー・メタ解析を更新し、 静注鉄と経口鉄で母体および新生児の転帰との関連を比較した。
Embase、 Scopus、 Ovid MEDLINE、 Cochrane Database of Systematic Reviews、 ClinicalTrials.govを2018年2月17日~2025年5月6日の期間で検索し、 妊娠中のIDAに対して静注鉄と経口鉄を比較したRCTを抽出した。 静注鉄の製剤は問わず、 非妊娠女性を組み入れた研究、 比較群のない研究、 観察研究は除外した。 文献選択、 データ抽出と質評価は2人の評価者が独立して行った。
主要評価項目は分娩時の母体ヘモグロビン値とフェリチン値とした。
新たに10件のRCTが同定され、 既報の1件が撤回されたため、 解析対象は29件のRCT (1万1,771例) となった。
経口鉄と比較して、 静注鉄は分娩時の母体ヘモグロビン値 (15試験のWMD 0.59g/dL [95%CI 0.31-0.87g/dL]) およびフェリチン値 (8試験のWMD 50.93ng/mL [95%CI 33.56-68.29ng/mL]) の高値と関連した。 また、 分娩時の新生児フェリチン値も静注鉄群で高かった (8試験のWMD 21.38ng/mL [95%CI 5.50-37.25ng/mL])。
経口鉄群と比較して、 分娩入院中の輸血率は静注鉄群で低かった (14試験、 RR 0.63 [95%CI 0.49-0.82])。 事前に規定された層別解析において、 治療前の平均ヘモグロビン値が9g/dL以下の試験に限定した場合も、 静注鉄群で輸血率が低かった (6試験、 RR 0.58 [95%CI 0.45-0.76])。
軽度の薬剤関連有害反応の発現率は静注鉄で低かった (RR 0.56 [95%CI 0.41-0.76])。 重篤な薬剤関連有害反応を報告した10試験では、 両群とも該当事象は認められなかった。
著者らは、 「本研究結果は、 妊娠中のIDA治療において静注鉄がより大きな役割を担う可能性を支持するものである」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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