【Blood Adv】未治療CLL、免疫化学療法の固定期間投与が有望
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海外ジャーナルクラブ

2年前

【Blood Adv】未治療CLL、免疫化学療法の固定期間投与が有望

【Blood Adv】未治療CLL、免疫化学療法の固定期間投与が有望
Michalletらは、 治療歴のない慢性リンパ性白血病 (CLL) の患者を対象に、 免疫化学療法の一定期間 (15カ月) の固定期間投与の効果を検討。 その結果、 免疫化学療法の15カ月の固定期間投与は、 深く持続的なMRD反応と、 高い生存率をもたらした。 本研究はBlood Adv誌において発表された。 

📘原著論文

A fixed-duration, immunochemotherapy approach in CLL: 5.5-year results from the phase 2 ICLL-07 FILO trial. Blood Adv. 2023 Apr 7;bloodadvances.2022009594. PMID: 37026799

👨‍⚕️監修医師のコメント

本症例のような悪性疾患に対する治療薬に限らず、 一定期間の固定期間投与という概念は医療費が莫大に増加している現代においてどの領域でも必要だと思います。

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背景

重篤な毒性を回避しつつ長期予後を改善するために、 一定期間の固定期間投与の開発が研究されている。

研究デザイン

対象

治療歴のないCLL患者

介入

  • イブルチニブ群:10例
オビヌツズマブ-イブルチニブ導入療法を9カ月間行った後、 完全寛解 (CR) で骨髄の測定可能残存病変 (MRD) <0.01%の患者にはイブルチニブのみを投与
  • I-FCG投与群:115例
オビヌツズマブ-イブルチニブ導入療法を9カ月間行った後、 イブルチニブと同時にフルダラビン/シクロホスファミド-オビヌツズマブ1000mgを最大4サイクル投与

研究結果

一次解析の結果

16カ月目の一次解析では、 全登録患者の62.2% (135例中84例) がBM MRD<0.01%でCRを達成した。

中央値63ヶ月の追跡調査の結果

I-FCG群におけるPB MRD <0.01%の割合

  • 40カ月目:92.5% (80例中74例)
  • 64カ月目:80.6% (62例中50例)

全登録患者の4年PFS・OS

  • 4年PFS:95.5%
  • 全生存率 (OS) :96.2%

安全性評価

  • 死亡は全体で12件に発生した。
  • 重篤な有害事象は14件発生し、 治療終了後にも発生した。

結論

免疫化学療法の固定期間投与は、 深く持続的なPB MRD反応、 高い生存率、 および低い長期毒性をもたらした。 本研究の結果により免疫化学療法アプローチと化学療法を用いない戦略を比較するランダム化比較試験が必要であると結論付けられた。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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