海外ジャーナルクラブ
1年前
Kohらは、 50歳未満の癌罹患の変化を米国の住民ベースのコホート研究で検討。その結果、 2010~19年にかけて米国の早期発症癌の罹患率は増加しており、 特に消化器癌の増加が著しかったことが明らかとなった。本研究は、 JAMA Netw Open誌において発表された。
虫垂癌の増加が昨今言われておりますが、 本研究はその科学的根拠になります。
早期発症癌 (50歳未満で診断される癌と定義) の罹患率が増加していることを示唆する研究が出てきているが、 最新のデータは限られている。
50歳未満の癌患者の罹患率と疫学データ
2010~19年に50歳未満の早期発症癌の罹患率は全体では増加したが、 50歳以上の癌罹患率は減少していた。
早期発症癌は女性においては増加していたが、 男性においては減少していた。
2019年において早期発症癌の罹患数が最も多かったのは乳癌 (1万2,649例) であった。
2010~19年に最も罹患率が急速に増加したのは消化器癌だった。
2010~19年の早期発症癌の罹患率は増加していた。2019年の罹患数は乳癌が最も多かった一方で、 罹患率の増加については消化器癌が最も顕著であった。これらの情報は、 癌のサーベイランスや資金調達の優先順位を考える際の参考となり得る。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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