【Lancet Oncol】CLDN18.2陽性HER2陰性の胃・胃食道接合部腺癌へのZolbetuximab+mFOLFOX6で予後改善
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2年前

【Lancet Oncol】CLDN18.2陽性HER2陰性の胃・胃食道接合部腺癌へのZolbetuximab+mFOLFOX6で予後改善

【Lancet Oncol】CLDN18.2陽性HER2陰性の胃・胃食道接合部腺癌へのZolbetuximab+mFOLFOX6で予後改善
Shitaraらは、 CLDN18.2陽性HER2陰性で未治療の、 局所進行の切除不能または転移性の胃または胃食道接合部腺癌患者を対象に、Zolbetuximab+mFOLFOX6併用療法の有効性と安全性を国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検第Ⅲ相試験で検討 (SPOTLIGHT試験)。 その結果、 Zolbetuximab+mFOLFOX6の併用は、 プラセボ+mFOLFOX6の併用に比べて無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS) を有意に延長した。 本研究はLancet Oncology誌において発表された。

📘原著論文

Zolbetuximab plus mFOLFOX6 in patients with CLDN18.2-positive, HER2-negative, untreated, locally advanced unresectable or metastatic gastric or gastro-oesophageal junction adenocarcinoma (SPOTLIGHT): a multicentre, randomised, double-blind, phase 3 trial. Lancet April 14, 2023DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(23)00620-7

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

すでに学会報告されていますが、 日本の製薬メーカー開発薬のLancet誌上での公開であることから、 世界的な承認申請の流れだけではなく、 マーケット含めて反応がありそうです。

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背景

CLDN18.2を標的とするモノクローナル抗体であるzolbetuximabは、 CLDN18.2陽性、 HER2陰性の局所進行性の切除不能または転移性の胃または胃食道接合部腺癌患者に対して有効性を示している。

研究デザイン

対象: CLDN18.2陽性、 HER2陰性、 未治療の局所進行切除不能または転移性の胃または胃食道接合部腺癌患者 (18歳以上)

介入

  • Zolbetuximab 群:283例 (zolbetuximab+mFOLFOX6)
  • プラセボ群:282例 (プラセボ+mFOLFOX6)

主要評価項目

PFS

研究結果

PFSの追跡期間中央値

  • Zolbetuximab群:12.94カ月
  • プラセボ群:12.65カ月

PFS中央値

  • Zolbetuximab群:10.61カ月
  • プラセボ群:8.67カ月
  • Zolbetuximab群は、 プラセボ群に比して死亡のリスクが有意に減少した (HR 0.75、 95%CI 0.60-0.94、 P=0.0053 )。

治療上問題となるgrade3以上の有害事象

  • Zolbetuximab群:87%
  • プラセボ群:78%

最も一般的なgrade 3以上の有害事象

最も一般的なgrade 3以上の有害事象は吐き気、 嘔吐、 食欲減退であった。

治療関連死

  • Zolbetuximab群:2%
  • プラセボ群:1%

安全性シグナル

新たな安全性シグナルは確認されなかった。

結論

CLDN18.2陽性、 HER2陰性、 局所進行の切除不能または転移性の胃または胃食道接合部腺癌患者において、 Zolbetuximab+mFOLFOX6の併用は、 プラセボ+mFOLFOX6の併用に比べてPFSとOSを大きく延長させた。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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