海外ジャーナルクラブ
2年前
Raflらは、 市販のApple Watchが、 医療用パルスオキシメーターと比較してどの程度正確に低酸素血症を検出できるか検討。 その結果、 Apple Watchは医療用パルスオキシメータと比較し、 SpO₂<90%の低酸素血症を確実に検出することができた。 本研究は、Digit Health誌において発表された。
本研究は 「健康な人に対する短時間での測定」というのが最大のlimitationと言えますが、 実際にスマートウオッチを使用するユーザー等を考えますと、 この研究対象で、ある程度実用性の証明ができていると思います。
健康な参加者24名を対象に、 左手首にApple Watch Series 6、 左中指にパルスオキシメーターを装着、 非再呼吸弁を備えた呼吸回路を介して、 3段階の呼吸を行った。SpO₂の測定は、Apple Watch とパルスオキシメーターから30秒間隔で同時に行った。
① まず2分間、周囲の空気を吸入
② 次に5分間、酸素濃度の低い12%O₂を吸入
③ その後、SpO₂正常まで再び外気を吸入
SpO₂が90%未満の場合のApple Watchと医療用パルスオキシメーターの偏りは1.2%であった。 個々の測定値の差は、SpO₂測定値90%~100%で6%以内、SpO₂測定値90%未満で最大8%と予想された。
Apple Watch Series 6は、 医療用パルスオキシメータと比較して、 SpO₂が90%未満の血中酸素飽和度低下を確実に検出することができる。このスマートウォッチに使用されている技術は、 診療所以外でのSpO₂の指標測定に十分対応できるものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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