海外ジャーナルクラブ
5日前

大分大学呼吸器感染症内科の大森翔太氏らの研究グループは、 75歳以上の切除不能な局所進行非小細胞肺癌に対する胸部放射線療法併用下でのカルボプラチン週1回投与+nab-パクリタキセルについて、 標準治療に対する非劣性を第Ⅲ相無作為化比較試験JCOG1914で検討した。 その結果、 非劣性は示されず、 試験は無益性のため早期中止となった。 一方、 治療開始後のQOLは標準治療群で良好だった。 試験結果はLung Cancer誌に発表された。
Daily low-dose carboplatin or weekly carboplatin plus nab-paclitaxel for concurrent chemoradiotherapy in older patients with locally advanced non-small cell lung cancer (JCOG1914): A randomized phase 3 trial. Lung Cancer. 2026 Aug 14:220:109583. Online ahead of print. PMID: 42636548
中間解析で無益性により早期中止となりました。 予定104件のOSイベントのうち25件時点で、 非劣性を示す予測確率は8%にとどまり、 検出力が低下しOSデータも未成熟です。
【解説】高齢者LA-NSCLC、 週1回併用は連日単剤に及ばず
日本において、 切除不能なLA-NSCLCの高齢患者に対する標準治療は、 胸部放射線療法を併用した低用量カルボプラチン連日投与である。
本試験は日本国内38施設で実施された。 対象は75歳以上のLA-NSCLC患者で、 胸部放射線療法併用下に以下の2群へ1:1で無作為に割り付けられた。
治療完了後はデュルバルマブによる維持療法が推奨された。 主要評価項目は全生存期間 (OS) で、 カルボプラチン+nab-パクリタキセルの低用量カルボプラチン連日投与に対する非劣性を検証した。
事前に計画された中間解析で、 最終解析において非劣性が示されるベイズ流予測確率は8.0%にとどまり、 無益性のため試験は早期中止となった。
OS中央値は、 カルボプラチン群でNE、 カルボプラチン+nab-パクリタキセル群で26.1ヵ月であった (HR 1.56 [95%CI 0.79-3.11]、 p=0.200)。
カルボプラチン+nab-パクリタキセル群では、 治療関連死2例、 癌以外を原因とする死亡7例が発生した。
6週時点の生活の質 (QOL) は、 カルボプラチン群がカルボプラチン+nab-パクリタキセル群より良好だった (OR 0.39 [95%CI 0.18-0.81]、 p=0.012)。
著者らは、 「日本の切除不能LA-NSCLCの高齢患者において、 胸部放射線療法を併用した低用量カルボプラチン連日投与が、 引き続き標準治療である」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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